野良犬の生活

部活もバイトもやっていない堕医学生の暮らしを記憶するレポート

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俺の臨床医学実習[前期]

 今年度の四月から始まった臨床医学実習も、早いもので明日で前期の日程が終了という段に着いた。私の班は、

①耳鼻咽喉科
②泌尿器科
③内科学第二(腎・呼吸器・膠原病)
④総合診療科・地域医療
⑤眼科
⑥麻酔科
⑦放射線科・救急科
⑧内科学第三(消化管・肝胆膵)

というローテーションで、それぞれ二週間ずつ配属されて実習に臨んだ。
 前期は比較的に、いわゆる「マイナー科」と呼ばれる診療科を中心に回った印象がある。地域医療実習で、新潟県内の病院に出向いたり、救急科の救急車同乗実習で消防署を訪れたり、やることも少し趣が変わっている。さて、他の学校だと事情は変わってくると思うが、これは私の大学だと、なんというかその、ユルい(「他と比べて」という意味で!)科と噂されるようなところばかり回ったということになる。確かに、それなりに大変ではあったが、あまり酷なことはなかったと思う。とはいえ、「本当にユルかったか?」と問われれば、答えに窮する。おそらくこのあたりには個人差があって、サボろうと思えばいくらでもサボれるのだが、頑張れば頑張るだけ当然仕事量も増すので大変に感じる、ということである。
 実習が始まってとうとう思い知らされたのが、自分の不勉強である。恥ずかしながら、それまでの私は真面目に机に向かう人間ではなかったし、自主学習に充てるべき時間を、今後の遊びの計画や、最近だとこの赤面ブログ執筆に充てたりしているような学生であった。そのため、第五学年にしてゼロからのスタートを自ら強いることになってしまったのだが、実習中や小講義で、先生方から問いかけられる質問には、全く答えられず、答えてみてもそれは全くの見当違いであるのがほとんどだった。これほどまでに、自分の無学に恥じ入る日々もなかった。その上、同班のクラスメイトは私が知らないことも知っていたりするので、もれなく「恥」の意識に「焦燥」も加えることになった。
 だから、私はかなり勉強しましたヨ?こんなに勉強したのはこの学校に入って初めてってくらいに。教科書も読むし、国家試験対策の問題集も解くし、分からないところは自由帳に一々まとめて覚えた。本物の“優秀な学生”の皆さんの努力には程遠いが、自分なりのベストは尽くしたつもりである。すると、春先にはちんぷんかんぷんであった教科書の記述も先生の話も、今期の終盤には、薄っすらとだが、頭に入りやすくなってきた。自分の脳髄が医学勉強用にシフトしたような感じだ。分からなかったこと、知らなかったことがたくさんあった分、四月からの数か月で、私は誰よりも多くのことを得た自信がある。まだまだ知らないことはあるが、こと“成長度”では周りに負けていないと思う。これが、自分の努力の賜物であるならば、これほど誇らしいことはない。結果云々でなく、自分の勉強法をやっと確立することができたのも大きな収穫である。
 指導医や担当患者さんにも恵まれ(他の班員と比べると、クセのある人とはあまり接してこなかった)、前期は割と良質で快適な実習になったと、振り返って思う。実習が始まる前に抱いていたぼんやりとした不安も、今はそれほど感じない。事実、楽しかったのだ。これもこの学校に入学して初めてと言ってもいいくらいに楽しかったのだ。医療の勉強をするのが、患者さんと話をするのが、病院内外の様々な場所に行くのが、初めて知るもの見るものに出合うのが、楽しかったのだ。私はちょろいのだろうか。否、この実習を通して、私は自分のことを「どんな場所でも楽しいことを見つけることができる人」なのだと知った。
 間もなく夏休みに入るが、その休暇明けには、比較的タフな診療科が控えている。九月十月あたりのデスマーチっぷりがヤバい。まあ、今まで怠けていた分、そろそろ私も懸命に励まなくてはいけない頃なのかもしれない。


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↑地域医療実習で訪れた湯沢町で見た夕焼け。写真より実際に見た方が綺麗でした。










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  1. 2014/07/31(木) 19:15:12|
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350番目のレポート ― 過去レポートリサイクルふたたび

 このレポートが、赤面ブログを開設してから数えて350番目のレポートとなるようだ。これまで毎回キリ番レポートは、いつもの日記や趣味の話とは少し趣を異にした内容にしてきたが、流石にここまでくるとネタ切れといいますか、斬新な企画も思いつかないので、過去に一度試して驚くほど反響のなかった、『過去レポートリサイクル』を、いま再びやってみようと思う。
 私はこの赤面ブログを回すにあたって、FC2公式のアクセスランキングというものを利用している。これは自分のホームページの中でどのページのアクセス数が多いかのランキングを集計するためのもので、私のブログで言ったら、どの赤面レポートが多く読まれているのかを把握することができる。あまり重要視はしていないが、見てると面白いので定期的にチェックしているのだ。今回は、今現在(7/28時点で)そのアクセスランキングの上位を占めているレポートをリサイクルしてみる。


第一位 「Teenage Mutant Ninja Turtles」OPの英語版と日本語版を比較してみた

 いやいやいやいやおかしいおかしい。
 まったく訳が分からないよ。これまで色々書いてきてね、なんでよりによってこれが一番多く読まれてんだよ!拍手してんじゃねえよ!
 えーと・・・・、一応茶々を入れていきますが、この赤面レポート、はっきり言って“遊び”で書いてます。いや、「書いている」って言えんのかコレ?タイトル通り、アニメ「Teenage Mutant Ninja Turtles(以下『TMNT』)」OPの英語版と日本語版を比較してるだけ。むしろ自分のために整理したという側面の方が強く感じる。
 2014年の春から、ニコロデオン制作の「TMNT」の新シリーズの日本語版が放映されていたので、再びこの作品が注目を集めたのだろう。「TMNT 歌詞」や「TMNT 主題歌」で検索をした人たちが、この赤面ブログに迷い込んだパターンだと、私は踏んでいる。
 にしてもこの日本語版の主題歌がまたひどかったんだ。ニコロデオン版(つまり本家)のは現代風なヒップホップ調の歌になっていたが、一応元祖「TMNT」へのリスペクトは感じられ、これはこれでいいようにも感じられるのだが、日本版では、「TMNT」となんら関係のないGReeeeNの、「TMNT」となんら関係のなさそう(いくらかかすってる程度)なタイアップ曲が使われているのだ。いや、GReeeeNは別に悪くはないが、忘れてないですか?コレ、「TMNT」だよ?
 まあ、文句はほどほどにして、とにかくこの「TMNT」レポートが、今のところ私の赤面ブログでいちばん人気のある赤面レポートということになる。おかしくねえか?


第二位 シルク・ドゥ・ソレイユ「OVO」東京公演感想レポート

 まあ、これは妥当というか、納得かな、と。ブログランキングサイトでは専ら「医大生ブログ」にカテゴライズしているが、内容としてはこのような観劇の感想レポート等、カルチャー関連のレポートの方を多く書いている。そろそろ「医大生ブログ」への帰属に自ら疑問が湧き始めている頃だが、医大生がブログを書いているというより、カルチャーブログを書いている人がたまたま医大生だったくらいの認識でどうかひとつ。
 さて、この赤面レポートはタイトル通り、芸術的サーカス集団・シルク・ドゥ・ソレイユの日本ツアー最新作「OVO」を鑑賞した時の感想を綴っている。やはり題材が題材というか、世間の注目度が巨大であるから、アクセスも必然多くなっている。今はどうなのか分からないが、一時期「OVO 感想」で検索をかけると、このレポートがトップに表示されていたな。これみたいに、まとまった感想文を書いている人は意想外に少なく、これも読者を集めた理由の一つになるのかもしれない。
 ていうか、世界的なカンパニーを、「TMNT」が超しましたよ・・・・。おかしくねえか?


第三位 新潟廃墟案内

 これも意外な結果ですねー。まさかこれがアクセス数上位のレポートになるとハ・・・・。案外需要があるもんだな。
 おそらくこれも、こういう類のブログレポートの少なさから、読者を集めたのかなと思うが、それにしても廃墟について調べる人の多いことに全く驚く。廃墟の写真集やガイドブックが出版されているし、やっぱり流行っているのだろうか、廃墟。
 私がこのブログ(赤面)において、廃墟をテーマに書いているのは、これが唯一のものであるが、おそらく需要もあるだろうし、個人的な趣味としても、他の廃墟にも訪れてみたいとかねがね思っているのだが、都合が悪く、中々に実現しない。このレポートにも登場するクラスメイトも事あるごとにつついてみるが、今度は廃遊園地や廃校などに足を運んでみたい。



 以上が、現時点でアクセス数で上位を占める三レポートということになる。筆者である私にも、驚きの結果である(特に、第一位が)。どれも、私自身が特に気に入っているレポート・・・・というわけではないのだが、世間の需要はだいぶ違ってくる。他にもアニメ関連は多くアクセスされていることから考えてみると、やはりというか、まあ当り前のことだが、世間の注目度、認知度の高いものをネタにしたものは、数多の読者が迷い込んでくる。
 なんか複雑だ。たくさんの人が読んでくれるのは嬉しいが、どちらかというとメイン・コンテンツは日常記だから、本当はそっちの方も読んでほしいんだけど・・・・。でも、思えばこれも当然である。貧しく冴えない医大生の暮らしなんて、気にする人などひとりもいないからだ。それよりだったら、自分の興味のあることについて調べた方が有意義に決まっているのだ。
 そのことを重々承知しながらも、この350番目のレポート以降も、私は日常記を書き続ける。その中のたったひとつでも、誰かを慰めることができたらなあ。
 それではこれからも、日常系赤面ブログ「野良犬の生活」にどうかお付き合い願いたい。










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  1. 2014/07/28(月) 19:30:15|
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東京・夏の洋館めぐり

 東京で研修病院の合同説明会があったので、私もそれに参加することにした。当日の朝に新潟無機終焉都市から会場までバスが出ることになっていたが、東京在住の親戚に会ったり、他にもいろいろとやりたいことがあったので、私は説明会の前日に予め上京していることにした。東京での予定はいくつかあったが、約束の時間の合間に自分の趣味心を満足させるために、都内の洋館を巡ることに決めた。
 真っ先に向かったのは、大雪に見舞われた“悪夢のバレンタイン”のリベンジとなる、旧古河庭園である。その“悪夢のバレンタイン”というのは、二月十四日のバレンタインデー(ってなんだっけ・・・・?)に東京を訪れていた私は、記録的な大雪の中、この建物に向かって必死に、もう全身濡れ濡れになりながら歩いていると、肝心の庭園は大雪の影響で臨時休業という、まさに悪夢のような体験をしたのである。
 その日と同じく、東京メトロ南北線西ヶ原駅から歩いて目的地へ。この時の東京は雨の予報だったが、結局は小降りに止まっていた。そしてついに、リベンジの意味も持つ、初対面を果たすことができた。邸宅は外壁が山荘を思わせる黒い石造りで重厚な印象だが、窓枠の白との美しいコントラストや、切妻屋根の形によって、いかめしさは軽減し、むしろどこか親しみさえ感じる面構えになっている。私はこれでも、一般よりは洋館を見てきた経験が多いと自負しているが、しかしこのように黒色の壁をもった館は意外にも少ないと思った。なんというか、現実味のない外見である。館内は事前に申し込みをした人しか入れないため、今日は踏み入れることはできなかった。
 旧古河庭園という公式名から察せられるが、ここのメインはむしろ庭園の方なのである。バラ園で有名である。館を様々な種類のバラが取り囲んでいる。見頃は五月と十月ということで、私が訪れた時は花を咲かせてはいてくれなかった。階段を下りると、そこには幾何学模様にデザインされた庭園が広がる。階段の上から見下ろすと、キレイな図形に刈り込まれていて、全く見事という他ない。また、意外と知られていないが、ここには池泉回遊式の日本庭園も造られている。これがまた広大で、池を一周するのにも結構な時間を要する。崩石という石の積み方が、不揃いになっているからこそ美しく感じた。庭園というかもはや公園と言ってもいい様子で、これはまるで都会のエアポケット。コンクリートと高層ビルに囲まれていると思われがちな東京だが、ちゃんとこういう“逃げ場”があるのが、とても羨ましい。余談であるが、季節柄庭園には小虫がいて、私も歩きながら数か所を食われてしまった。


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 次に控えている約束の時間が心配だったが、これは遅れてもいい(許される)ものだったため、思い切ってもう一つ洋館を見物することにした。東京メトロ有楽町線江戸川橋駅から歩いて数分の鳩山会館である。ご存知名門鳩山家のお屋敷で、鳩山一郎の代に建てられた豪邸である。彼の後代は、この国を窮地に陥れた犯人で万死に値するが、建築は建築で分けて評価されるべきである。
 豪邸らしく、通りに面した門を通ってから邸宅まで険しい坂が続いており、この辺りで東京に独特な蒸し暑さも目立ち、来ていた服に、ショルダーバッグの肩掛けの形の汗染みができてしまったのだが、こんな話は別にここでする必要はない。
 鳩山会館の特徴は、要所に散りばめられた動物モチーフの装飾である。鳩山家ということで、家紋や彫刻、ステンドグラスのデザインなど、至る所に鳩を見つけることができる。他にも、二階付柱上部にあるミミズクの置物や、玄関ポーチ上部の鹿の頭など、見応えのある意匠が多くあり、贅を極めるということの何たるかを、少しだけ垣間見ることができる。
 館内は当時の家具も残されているが、書籍の宣伝や注意書きが必要以上に設置されていて煩く、どうにも興をそがれてしまうのが残念である。それを抜きにすると、その時代の豪勢な暮らしが想像できて、訪れる価値は十二分にあると言えよう。
 外観は、正面玄関側はカントリー調のタイル貼り、庭園側は上品な黄土色の石造りと、方向で全く印象が変化するのが面白い。庭園にはバラが植えられていて、これまた優雅な趣き。広がる芝生の端には一郎の像があるが、死んでからも自らを誇示し続けなくてはならないのは、大変だなと思う。鯉や金魚が泳ぐ小池も階構造となっていて、こういうのもあるのかと勉強になる心持ちだった。
 とにかく至る所に“華麗なる一族”のみに許されるような建築技法が見られ、生きている世界の違いを思い知らされる。自分はこういう洋館に住むことを夢みているが、それはもしや夢のままで終わるような非現実の試みなのではないかと、少し気がかりになった。


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  1. 2014/07/27(日) 14:46:24|
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消えた!

 いやいやいやいや、まずいまずい。大変なことになってしまった。このままじゃ生きていけないぞ。全く困った。消えてしまった、いや切れてしまったのだ。ノートパソコンのバックライトが!確かにチラチラとアヤしかったんだよなー。しかし、ライトが消えたら、こんなにも一気に暗くなるんだな。何も見えない真っ暗な画面には、反射した自分の冴えない顔が映っているだけだ。
 メーカーと、パソコンを購入した家電量販店に電話をしてみると、もちろんこれは修理が必要な事態との返事だった。このパソコンは買って四年が経つのだが、その際に加入した長期保証が、幸いにして残っている。メーカーに送ってみて、保証の適応となればいいのだが、もしそうでなかったら、修理に九万近くかかってしまうらしく、こちらとしては全く気が気でない。修理にそれくらいかかるなら、もういっそのこと新しいのを買った方がいいんじゃないかな。ちなみに、まだパソコンは持っていかずに、手元にある。
 メーカーに送って修理となるまでに、七から十日を要するという話だったが、今はどうしてもパソコンは手放せない。来る夏休みに向けて、旅行や病院見学の手配や調整に必要なのだ。今はデスクライトで液晶をほのかに照らし、詳細は懐中電灯でピンポイントで照らして、なんとかかんとかしのいでいる。目が疲れるし、とても不便である。懐中電灯で探っていると、こんなことを思ってしまう。あれ?「モンスターズ・インク」のアトラクション・・・・?
 必要性の問題だけでなく、私はインターネットに娯楽を求めていたので、こういう点から言っても、この不調は痛い。そして何より、私はブロガー(赤面)である。ある意味、パソコンが不可欠な生活をしているのだ。しかし、仄暗~い画面に向き合うと、気が滅入ってしまうので、最近はあまりパソコンを触らなくなってしまった。ブロガー(赤面)として、欲求不満である。
 間もなく夏期休暇に入るが、終盤になって落ち着くまでまだまだパソコンは手放せない。本当は一刻も早くメーカーに送りたいのだけれど。嗚呼、しばらく我慢の時間が続きそうだ。









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  1. 2014/07/26(土) 13:48:38|
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劇団四季「ウィキッド」東京公演感想レポート




 ある用事で東京を訪れた際、汐留の電通四季劇場[海]で公演中のミュージカル「ウィキッド」を観劇した。トニー賞三部門を受賞したブロードウェイ・ミュージカルの翻訳版だ。
 L.フランク・ボームの名作「オズの魔法使い」に登場する二人の魔女にまつわる隠された物語を描いた今作。てっきりアイデアで勝負する演目かなと思っていたが、ストーリーが巧く練られていて面白く、思いつきだけで生まれた作品でないことがよく分かる。“西の悪い魔女”エルファバは健気で心やさしく芯をもった女性に、“南の善い魔女”グリンダはおバカだけど人を魅きつけるアイドルに、そしてオズの魔法使いを強欲な諸悪の根源にと、原作と全く違う性格づけをしているが、状況を変え事態の背景を示すことで、新しい生まれた物語ながら、原作とのつじつまを合わせていて、実に見事である。ドロシーと旅をしたカカシ・ライオン・ブリキのロボットの出自も描いたりして、原作が好きだった人も楽しめる内容になっていると思われる。
 ストーリーはエルファバとグリンダの友情譚が中心であるが、オズの魔法使いの陰謀や、イケメン転校生・フィエロとの三角関係もあり、奥行きがあって引き込まれる。政治風刺の一面があるのも、面白い。また、おとぎの国が舞台になっているが、少し原作にもあるような、グロテスクでおどろおどろしい雰囲気が漂っているのが魅力的だ。だが、結末としてはそれほど後味のいいものではないし、『そりゃないよ・・・・。』と思うシーンも結構ある。「ウィキッド」は屈指の『そりゃないよ・・・・』ミュージカルである。
 音楽がかなりいい。題材が古典の名作なのだが、音楽は割と今風で、ポップス・チックなものが多くなっている印象。これらキャッチーな歌群によって、異世界の物語が、現代にも通じる話であるように感じさせる。私がいちばん気に入ったのは―おそらく他の観劇者もそうだろうが―第一幕ラストの「自由を求めて」である。オズの魔法使いの陰謀を知ったエルファバが彼に立ち向かう決意をし、グリンダを残しひとりで飛び立つ、このミュージカルの象徴的シーンだが、エルファバの力強い歌唱に鳥肌がおさまらない。思わず休憩に入った瞬間に、劇場の売店にサントラCDを買いに行ってしまった。いや、マジでヤバい。
 今回は二階の前の方で観たが、この劇場は二階席が舞台に向かって大きくせり出しているので、かなりよく見える。むしろ、アイコンの一つであるドラゴン時計の動きや、上からステージを照らすキレイな照明もよく見えるので、このミュージカルは二階から観るべき作品じゃないかなと思った。ストーリーや音楽などのソフト面もそうだが、舞台装置や照明、衣装などのハード面も中々凝っていて見応えがある。ドラゴン時計が動く度に度肝を抜かれるし、オズの魔法使いの巨大ロボットのデザインもいい。エメラルドシティーのシーンもキラキラとしていて実にキレイ。魔法を感じる演出もクリエイティブだ。
 これまで四季作品はいろいろと観てきたが、ひょっとすると、これがいちばん好きかもしれない。ストーリー、音楽、演出、造形などなど、ミュージカルに必要な要素がすべて揃っていると言ってもいい。観終わった後は満足感で包まれ、そしてすぐに『また観に来たいな。』と思うのである。いや、本当にもう一回観たいですヨ。









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  1. 2014/07/25(金) 15:16:04|
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筆者紹介

シバケン-いかれたNeet-

Author:シバケン-いかれたNeet-
Sex:\(`・ω・´)
Work:堕医学生
Base:新潟死期終焉都市

趣味はお散歩、特技は悪だくみ

筆者結語

日常系赤面ブログ「野良犬の生活」を応援していただきありがとうございました

「野良犬の生活」の物語

 はじめましての皆さんへ

長い間ありがとうございました

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