野良犬の生活

部活もバイトもやっていない堕医学生の暮らしを記憶するレポート

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「Frozen」を観て

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 第86回アカデミー賞で長編アニメ映画賞と歌曲賞を受賞したウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「Frozen」を映画館に観に行った。日本での公開はアカデミー賞の発表後であったためか、マスメディアも取り上げる機会が多く、売り文句は「『美女と野獣』『塔の上のラプンツェル』を超えた」というものだった。あまりに大袈裟な宣伝ぶりでディズニー・ファンとして露出が多いのは確かに嬉しいのだが、一方ではできれば先入観を抜きにして楽しみたいという気持ちもあった。この「Frozen」は日本語題は「アナと雪の女王」となっているが、個人的にこのタイトルは少し気に食わない。この映画はエルサとアナの姉妹が主人公のディズニー史上初のダブル・ヒロインの作品なのである。これは大事なポイント。しかし「アナと雪の女王」となってしまっては、あたかもアナだけが主人公みたいに思えるし、姉であるエルサを「雪の女王」と称してしまうのはあまりにも他人行儀でそっけなく思える。そういう違和感と、ていうか原題普通にカッコイイじゃんという理由で、私はこの作品は努めて「Frozen」と呼ぶことにしている。
 タイトルで察せられる通り、この映画は雪と氷が物語に関わってくる。ディズニー社では、この自然現象をコンピュータ・グラフィックで表現する、というのが大きな課題になっていたようである。この表現の出来に、私は冒頭から度肝を抜かれた。どう見ても本物にしか見えないのである。雪国生まれの私が見てもそうなのだ(雪国生まれっていうのあまり関係ないか)。氷の質感や雪の落ちる様子など、あらゆる自然描写がコンピュータ技術の粋で作られているというのが信じられない仕上がりだった。あれは実写と勘違いしても不思議ではなく、そのリアリティのままアニメ特有のカメラアングルや演出が加えられた映像はとても美しく、特にエルサが覚醒し名曲「Let it go」を歌って氷の宮殿を創り出すシーンは、予告でさんざん見たというのにその壮麗な様に終始鳥肌が立ちっぱなしだった。また、描写のリアルさゆえ、先が固く尖って凶器と化す氷の危なさや、顔に打ち付ける吹雪のもはや「寒い」を通り越して「痛い」と言ってもいい凄惨さや、冬の川の温度の身を貫く鋭さなど、美しいだけでなく厳しい自然の一面も画面から伝わってくるので、「Frozen」はディズニー映画の中でも珍しく「痛みの感覚」をモロに感じる作品だなと思った。
 主人公のエルサとアナは対照的な姉妹。姉のエルサは生まれつきの能力のために周囲と距離を置き塞ぎこみがち。一方、妹のアナはとてもおてんばで楽しいことが大好きでしょうがないといった風情。性格はまるっきし違う二人だがとても仲良しなのだ。エルサは控えめながらもしっかりお姉さんしているし、明るいアナも妹妹していてカワイイ。姉妹設定っていいね!アナのような活発なヒロインは最近のディズニー作品の伝統みたいなものだが、エルサのような閉鎖的ヒロインは少し珍しいかもしれない。
 余談だが、私はどちらかというと、いや、もう圧倒的にエルサ派である。引きこもりがちだが別に暗いというわけではなく、物静かで気品があるタイプの美人。その気位の高さに私はすっかりやられてしまったのだ。また、彼女の能力のゲーム的なかっこよさと、その能力で生み出した、「ゴースト・バスターズ」のマシュマロマンを連想させる雪のゴーレムのデザイン―あれエルサが考えて作ったんだなァと思うとなんかカワイイ―にも痺れた。エルサはその能力のためにひとり塞ぎこむように生きてきた。葛藤を感じつつも、愛する妹との間にも厚い壁を作ってしまうほどに彼女の悩みは深刻であった。だからこそ、その能力が国民にバレてしまい、山に逃げてひとりで生きていくを決心したときの、長年の胸のつかえが下りて、本当に―これまでの気品はどこいっちゃったの姉さん!?とこちらが思ってしまうほど―楽しそうに駆け回り、能力を思いっきり発揮する姿がどこかもの哀しかった。
 妹のアナもアナで実に愛くるしいキャラクターだ。何かにつけて元気いっぱいにはしゃいじゃう姿は見てて楽しいし、姉のエルサが本当に好きなんだなと何度も感じさせてくれる健気さも持ち合わせている。また、この映画はエルサとアナのダブル・ヒロインという触れ込みだったが、ストーリー中ではどちらかというとアナの方がヒロインとしての印象が強い。芯の強さはピカイチだけど、やっぱりアナは普通の女の子(王女だけど)、基本的に非力なのである。クリストフとのラブコメパートでは、屈強な彼との対比で一層非力なところが露呈され、おそらくそういうところに男たちはキュンとくるに違いない。オレもきた。キュンときた。
 二人のヒロインの脇を固める男性陣もいい味を出している。ハンス王子とクリストフの二人のハンサムに、表情豊かなトナカイのスヴェン、そしてコミカルな雪だるまのオラフと、みんな本当にいいキャラしているのだ。中でも間抜けだけどやさしいオラフは純粋で、身体は雪で冷たくとも心は温かで、彼のアナへの言動が何度も胸を打つ。
 日本語吹き替え版だけの見どころとしては、やはり吹き替えキャストの名演技だろう。エルサ役に松たか子さん、アナ役に神田沙也加さん、オラフ役にピエール瀧と、人選にディズニーの本気が垣間見える。さらにディズニーの本気が窺える点は、この豪華キャストに劇中歌も歌わせてしまうというところだ。松たか子さんも神田沙也加さんもミュージカルに出るので演技をしながら歌うことは専門分野だろうし、ピエール瀧も何かと芸達者なので、どの曲も本当にいい出来。特に松たか子さんの「Let it go」は流石と言うしかない。美麗な映像も相まってこのシーンは鳥肌がおさまらない。確実にディズニー史に残るワンシーンになるだろう。










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  1. 2014/03/19(水) 19:34:12|
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筆者紹介

シバケン-いかれたNeet-

Author:シバケン-いかれたNeet-
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Work:堕医学生
Base:新潟死期終焉都市

趣味はお散歩、特技は悪だくみ

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