野良犬の生活

部活もバイトもやっていない堕医学生の暮らしを記憶するレポート

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とれいゆつばさ―温泉“で”旅する新幹線

 山形デスティネーション・キャンペーン最大の目玉である「とれいゆつばさ」は、日本で初めてのリゾート新幹線であるが、先日、このとれいゆつばさに乗車する機会を作ることができた。新庄―福島の上り列車に乗る。
 まずは新潟駅から新庄駅に行く必要があるが、白新線、羽越本線(開通九十周年!)、陸羽西線(開通百周年!)と鈍行を乗り継いで向かう。これは私が鈍行を使って故郷・秋田に帰省するルートとまるっきし同じである。新庄から奥羽本線に乗り換えて一時間の湯沢駅で降りれば、完全に帰省達成である。何回かこの方法で帰省、Uターンしているし、特急いなほやきらきらうえつに乗ることもあるので、この路線は私に馴染み深いのだが、よく考えてみれば羽越本線の日本海沿いの線路や笹川流れの絶景、陸羽西線の最上川を見下ろす車窓(今年の南東北夏のイベント列車のパンフレットの表紙写真は陸羽西線古口駅―高屋駅間の風景)など、結構見応えがあるというか、レベルの高い在来線を乗り継いでいることに気づく。帰省が“旅”になり得るのだ。
 早起きして、朝六時頃に新潟駅を発つ。新発田駅で羽越本線に乗り換えるが、しばらく走って村上駅を出てトンネルを一つ抜けると、車窓に日本海が広がる瞬間がたまらなく好きだ。アニメだったらみんなで「海だー!」と言ってはしゃぐところだろうが、私の暮らしはアニメではないし、そもそも私ひとりしかいない。何回もこの線路は走ったことがあるが、何度見ても飽きない風景である。午前の爽やかな秋晴れに、粟島もよく見える。余目駅で陸羽西線に乗り換えるが、駅に変わった電車があり、写真を撮っている人も何人かいたので、珍しい電車なのかなと思い私も撮影したが、結局アレはなんだったのだろう?
 余目と新庄を結ぶ陸羽西線は「奥の細道最上川ライン」という通称が示す通り、広大な最上川を眺めて走る区間がある、先ほどの羽越本線が海の風景なら、こちらは山の風景。これ、結構贅沢な帰省ルートだよな。しかし、実際に川がはっきりと見えるのはほんのわずかな間だけであり、あとはほとんど山間部や農村部を走っていると思った方がいい。
 新庄駅には午前十一時頃に到着した。目的のとれいゆつばさ上りは、新庄を午後二時四十三分に出発なので、ここで四時間待機wwちょーウケるwwwまあ、いろいろとやることはある。帰省する時にいつもそうしているように、駅で名駅弁・牛肉どまん中を食べたり(私はそぼろ、しぐれ煮の順番で食べる)、駅の売店でお土産を買ったり、ホームで本を読んだりして過ごすと、結構四時間なんてすぐだ。それに新庄駅にはいろいろな電車がくるので、その往来を見ているのも面白い。
まずは山形新幹線つばさだ。私は新幹線の中でも、つばさがいちばん好きだ。文字通り“色モノ”が増えている新幹線の世界において、乗り物であることを忘れていないような硬派なシルバーのボディとフロントがたまらなく好きだ。しかし、今年の春から運転されている新塗装!とれいゆつばさみたいな完全にイベント用だったら別にいいけど、それを通常営業のつばさでやってほしくなかったな・・・・。配色はかなりエキセントリックでこれ自体はまあまあ評価できるけど、はやぶさにしろスーパーこまちにしろ、どうして東北の新幹線ばかり“色モノ”化が進むのだろう。
 通常のつばさはもちろんだが、そもそも福島から来る下りのとれいゆつばさが正午過ぎに新庄駅に着く。乗る前に対面を果たすことができたわけだ。デザインは山形市出身で、スーパーこまちやSL銀河を手掛けた奥山清行氏によるもので、かなり爽やかでかっこいいですヨ?側面のなだらかな曲線は月山をイメージしているらしい。フロントの“もがみブルー”はパンフレットで見るよりもはるかにまぶしいブルーだった。新庄駅の駅長さんや駅員さんが福島からやってきた乗客を出迎えている。こういう光景はいつ見てもいいね!この日はたまたま、マスコミなのかは分からないが、最上をアピールするための映像を撮影しているという人たちがいて、駅長さんととれいゆつばさを撮影していたが、カメラを掲げる人(誰のことだと思う?)の真ン前に平気で入ってきてそれでいて全く気づかないので、少しムッとした。意趣返しとして、その人たちに駅長さんと私のツーショット写真を撮ってもらった。駅長さんものすごく優しかった・・・・。その時近くにいた駅員さんが帽子を貸してくれました。いい年して駅員さんの帽子をかぶって写真撮るのは流石に恥ずかしかったが、それでもすごい嬉しかった。ありがとうございました。とれいゆつばさは上りの発車まで整備されるが、ホームから常に見えるところにいる。目的の列車がいつでも見られると、なんだかほっとする。新庄駅では他にも、新庄と仙台を結ぶ陸羽東線のリゾートみのりなんかを見た。陸羽東線にもいつか乗ってみたい。奥羽本線に関しては、これに乗れば一時間ほどで故郷に着くとあって、それに乗らずに見送ってばかりというのはいつもと違う奇妙な体験であった。さて、ライトノベルを一冊読み終える頃、ついにとれいゆつばさ福島行に乗り込むこととなった。前置きが長くなってしまってアレだが、とれいゆつばさ乗車レポート(赤面)はこれから始まるよ!
 ホームにとれいゆつばさが進入する時、アテンダントさんが勢ぞろいして電車を出迎える。こういうのを見ると、いかにも特別な列車って感じがする。実際そうだけど。今回私は普通指定席の切符を取った。とれいゆつばさの特徴の一つにお座敷指定席というものがあり、せっかく乗るならこちらの方がいいと思うところも少しはあったが、ひとり鉄道旅行者の悩みとして、自分の座るブロック席に知らない人がきたらどうしようというものがあり(あれ?私だけ?)、例えば一×一のブロック座席に知らない人と二人きりになってしまうと流石に気不味いので、そういう事故を防ぐために、普通指定券を購入したのだ。しかし、乗ってみて気づいたが、お座敷席は確かに家族連れや年配グループはいるものの、予想に反して席は空いていて、最もラウンジに近い十四号車に至ってはガラガラ。これならブロック席ひとり占めもできそうだった。実際そんな人も見かける。しかし、このお座敷指定席には独特な気だるさがあり、出発直後にはなかった一種の惰性が途中から漂い始めていた。ここにずっといたら、たぶん寝てたな、こりゃ。まあ、こういうのほほんとした空気は、“走る温泉街”をコンセプトとするとれいゆつばさにはある意味ふさわしいかもしれない。そういえば、このお座敷指定席の空気、よくある温泉施設の休憩所に似ているんだよな。空気はともかくとして、天井の照明のデザインとかはかなりオシャレです。座席は畳で、大きな木のテーブルが備え付けられてあって、普通指定席の小さいテーブルと比べると、明らかに食事しやすいのはこちら。背もたれの赤色も雰囲気的に“走る温泉街”としてマッチしている。しかし、一方で普通指定席も黒を基調にしていて、単純にスマートでかっこよかったですヨ?
 とれいゆつばさ最大の魅力は、新幹線、いや乗り物の歴史を変えた、足湯!ホームの掲示板にも「足湯」wwwなぜ新幹線で足湯なのか?しかし、これ以上になく面白い経験であることは言うまでもない。足湯に浸かるには、利用券(三百八十円)を買う必要がある。これを事前に購入できるのは、びゅうの旅行商品を利用している乗客だけで、当日利用券を買えるかは、その時の混雑状況による、という感じ。まあお座敷席があんな様子だったから、私が乗った時は運よく(?)足湯券は利用できるみたいだった。足湯券は十五号車のバーカウンターで発売されている。新庄で乗車直後から足湯券を求める乗客が集まるので、私も巻き込まれてその時に買った。後から買えるのかは分からないけれど、あの空き具合から考えると、割と余裕はあったように思える。足湯券の購入は簡単で、カウンターのアテンダントさんに切符を見せて人数を告げると、「この時間に来てね☆」と言われて、整理券をもらう。それだけである。予定の時間がきたら(本当はその時間の十分前に来るように言われる)その整理券を手に足湯のある十六号車に向かえばいい。十六号車は完全に足湯のための号車になっていて、入湯する時以外は誰も入れないようになっている。ちなみに、私の切符は「6D」だったが、整理券に書いてあるのは「6B」。書き間違えたらしい。これでも入れるか心配だったが、足湯のアテンダントさんは少し「ん?」という顔をしたけれど、普通に通してくれた。よく考えればおかしいのである。とれいゆつばさの普通自由席に「6B」なんて席はそもそも存在しないのだ。足湯については後述。
 私の席「6D」は進行方向右の窓側。隣にも座席はあるが、幸い終点まで他の乗客が座ることはなかった。新庄―福島間は、特に絶景が待ち受けているということはないが、しかし久しぶりに走る線路だし、鉄道の旅の醍醐味は車窓の風景・・・・と、出発前は思っていました。新庄駅のホームを出た途端に強烈な西日が窓から差し込んできて、眩しくて我慢ができない。カーテンを景色が少し見れるくらいまで降ろしたが、西日は身体に当たって暑い。いきなり出鼻をくじかれたような気分であった。こちら側だと遠くに月山が認められるが、やはり日差しが厳しく、満足には見れない。まあ、そもそもこの列車は景色をメインに楽しむようなものではないから、方針を転換して足湯の時間まで、この唯一のリゾート新幹線で楽しめることを楽しむことにした。
 とれいゆつばさには十五号車にバーカウンターがあり、山形の地酒やおつまみを味わうことができる。美味しいものというのも、このイベント列車の楽しみである。私は日本酒よりは洋酒の方を好む傾きがあるし、山形はフルーツ王国ということで、車内販売でワインを買い飲む。酒飲みというわけではないが、旅先やこういう特殊な環境でアルコオルを飲むと特別な気分に浸れて、いい。西日に当たり、カーテンで少し狭くなった窓から外をボーッと眺めながら、山形のワインを飲む。悪い気しないね!
 特別な列車だと、いろいろと車内イベントだとか、停車駅で盛大に出迎えを受けることがあるが、とれいゆつばさの上りに関しては、控えめと言っておこう。途中で山形県川西町の小松豊年獅子踊りの皆さんが車両にやってきて、笛に鼓にピーヒョロロとやっていたが、普通指定席はお座敷車両と比べて圧倒的にシーンとしているので、やりづらかっただろう。獅子踊り一行の後に続いてダリア園をPRする職員の人がチラシを渡しにやってきたが、若い女性の方が、結構可愛かった。停車駅についてだが、私はひそかに楽しみにしていたのは米沢駅で、当地のゆるキャラ・かねたんが出迎えてくれることだったが、いなかった。昼の新庄駅の様子を考えてみると、こういう旅人を歓迎するイベントは、下りの方では行われていたのかもしれない。まあ、夕方になってからやってもしょうがないよなあ。イベントではないが、米沢を発車して福島に到着する間に、有名な峠駅があるが、高速で通り過ぎて行ってしまった。なお、バーカウンターでは峠の力餅が販売されている。私は食べなかったけど。また、時間的に帰宅客が沿線の駅には多くいて、みんなホームにやってきた特別な列車を物珍しそうに眺めていた。特殊な電車に乗ると、こういうところも面白い。
 さて、なんやかんやで私が足湯に入れる時間になった。十六号車の足湯に向かう。整理券を渡すと、とれいゆのロゴが入ったタオルとポーチが渡される。だから自分でタオルなどを用意する必要はない。これらは持ち帰ることができる。結構こういう気遣いって嬉しい。車両に入って驚いた。だって本当に足湯があるんだもの!(ここまできて足湯がなかったら、そっちの方が驚きなのだが)足湯は手前に一槽、進行方向右側を向くようなもの、奥にもう一槽、こちらは進行方向左側をむいている。湯船一層につき、四人ずつ浸かることができるのだが、両端だけがひとり用に区分けされていて、中央は二人用ということなのか、セパレートされてない。足湯車両に通されると、まずは各浴槽に挟まれたスペース―ソファが進行方向両側に置いてある―で足湯に入れる状態で待機させられる。この間にみんな足湯の証拠写真を撮影していた。私もスナップ。他の乗客に頼んで、足湯と自分のツーショット(?)写真を撮ってもらう。やがて準備が整い、右側のソファに座っていた人は奥の足湯に、左側に座っていた人は手前の足湯に案内される。うまいことやって、ひとり用のブロックに入る。
 入浴時間は十五分。最初は短いかな?と思っていたが、実際に足湯に使っていると、予想以上に時間は長く感じられた。そういやこんなに足湯に浸かったことってない。ていうか、足湯自体あんまり浸かったことない。足湯は結構温度が高くて、思ったよりも身体が火照ってくる。浴槽内ではジャグジーのように泡が噴出されているので、戯れに足をその辺りに置いたりする。皆さん、自分が足湯に浸かっている写真をアテンダントさんに撮影してもらっていたので、私も便乗して依頼したが、位置的に難しかったのか、最後はアテンダントさんは近くにあったソファに上がって普段の生活では避けるような体勢で撮ってくれた。ありがとうございました。新幹線に乗って、流れる車窓を見ながら、いま、足湯に浸かっている。温泉に旅するのではなく、温泉“で”旅をする。今まで、なさそうでやっぱりなかった体験だ。一見ミスマッチなように思えるが、しかし実際には、なぜかしっくりくる。本当はずっと昔からあったような、不思議にそんな感じだった。湯上りにはラウンジでつや姫ジェラートを食べた。なんだかよく表現できないが、自分の身体が、何か健康的な感情で満たされていくのが分かった。
 とれいゆつばさは終点・福島駅に着いた。私はここ福島で旧友と会う約束をしていた。さて、鉄道というものは本来、旅に出かけるための手段であったが、最近は列車そのものが旅の目的になることも多い。その傾向をさらに極端にしたのが、このとれいゆつばさなのではないだろうか。この列車に乗ることが旅の目的になる。とれいゆつばさは旅の目的になる理由も素質も十分にある。


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筆者紹介

シバケン-いかれたNeet-

Author:シバケン-いかれたNeet-
Sex:\(`・ω・´)
Work:堕医学生
Base:新潟死期終焉都市

趣味はお散歩、特技は悪だくみ

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