野良犬の生活

部活もバイトもやっていない堕医学生の暮らしを記憶するレポート

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ふんわりあたたか会津の旅

一日目

 週末、秋田県の家族が新潟無機終焉都市に来るついでに、会津方面に小さな家族旅行をすることになった。秋田から無機終焉都市まで自動車で来て、そこで私を拾ってそのまま会津に向かうという、家族(特に運転手の父親)にとってはハードなスケジュールになってしまった。
 無機終焉都市から会津若松までは高速道路に乗って一時間半程度で到着する。日帰りも可能な距離である。会津若松。昨年の秋頃に高校時代の戦友を訪ねにひとり旅をしたが、それ以来ということになろうか。わずか一年ぶりというのに、どこか懐かしく感じるものだ。
 会津若松に来たからには、ということで、まずこの地のシンボル・鶴ヶ城を訪れた。翌日から会津まつりが開催されるので、その混雑も考えてこの日のうちに見物した方がよさそうだったのだ。相変わらず、大らかで上品で母性的な城である。一度上ったことがあるが、せっかくなのでこの日も天守閣を上ることに。旅に“ノルマ”などはないのだ。「○○したことがある」という事実を手に入れて満足するのはナンセンスである。「せっかくだから」を大切にして、色々なことをできる時に楽しむのがいい。城内の火縄銃体験コーナー(レーザー銃で的を狙う簡単なもの)をやってみたが、予想以上に引き金が“遊んで”うまくタイミングがつかめず、的を撃ち抜くことができなかった。狙撃に失敗すると、会津若松のキャラクター・八重たんに「集中しなきゃダメでしょ!」みたいに怒られる。テヘヘ・・・・。時刻はすでに夕暮れ時にさしかかっていたために、鶴ヶ城公園内では犬を散歩させる住民の姿をよく見かける。弘前でも松本でもそうだったが、城のある町は日常的にいい散歩ができそうだし、地域の魂のシンボルと言うべきものがあって羨ましい。余談であるが、園内の売店で売っているさくらソフトクリームが結構おいしかった。
 今回の家族旅行では湯野上温泉に宿をとっている。宿に向かう道中、会津鉄道芦ノ牧温泉駅に立ち寄ることにした。会津若松市街地から湯野上温泉に車を走らせると、それはすなわち会津鉄道の線路沿いに走るということになるが、この会津鉄道が田んぼの真ん中を走るようないかにもなローカル線で、とても風情があって好感がもてる。芦ノ牧温泉駅には、ネコの駅長・ばす(「となりのトトロ」のネコバスにあやかって命名されたのだと)がいることで有名で、私たちもネコ駅長に会いに行こうとしたのだ。しかし、すでに事務所は閉まっていて(午後五時には閉まるらしい)、駅長の姿もなかった。残念である。しかし、芦ノ牧温泉駅は駅舎が小ぢんまりとしていてこれまた風情があり、周辺には鉄道車両を再利用した小さな資料館(これも閉まっている)や、田んぼと線路を望むコカ・コーラのベンチなどが置かれていて、大層感じが好い。すると、ちょうどよく駅に電車が停まった。目的地である湯野上温泉方面に走るらしいので、母親、姉、そして小生の三人は列車に乗り込むことにした(父親は車で向かう)。意図せずローカル線に乗れて、もう感無量である。芦ノ牧温泉から湯野上温泉までわずか三駅であり、乗車時間はせいぜい二十分程度だったのだが、感覚としてはもっと長く思えるほど楽しかった。鉄道はひたすら田んぼや山の中を走る。またこの区間から山深くなってくるためか、トンネルが多くなってくるが、このトンネルが狭くてまたいい!実は車両の先頭にひっついていたのだが、目の前に何もなく、トンネル内を駆け抜ける列車の体験ができる。また、このあたりから車窓から渓谷なども見られるので、三駅分とはいえ、バリエーションに富んだ景色を楽しむことができた。そして目的の湯野上温泉駅だが、実を言うと、私はこれを見るのが一番の楽しみだったりするのだが、駅舎が日本で唯一、茅葺き屋根なのである。駅の一部がそうというわけでなしに、近くにある大内宿地区の民家のように、もう完全なまでに茅葺きなのである。かつ、駅舎内には囲炉裏なんかも備わっていて、時代の流れが止まっているような感じなのだ。凄まじい。
 宿は民宿Sをとった。「民宿」と冠をつけているが、建物の規模や各種サービスは民宿のレベルを超えている。しかし、部屋に冷蔵庫がなかったり、女将さんが話好きであったりするところはなんとも民宿らしいじゃないか。夕食も地域の食材をふんだんに使った結構豪勢なもので、完食する頃には満腹になってしまった。家族に至っては完食することすらできなかった。味付けが、甘めなものと濃い口なものが多かったので、ビイルなどのアルコオル類がほしくなるが、私は入浴前だったので控えた。家族は入浴を済ませていたので冷たいグラスでビイルを飲んでいて羨ましかった。
 食後しばらくのんびりしてから、満を持して風呂に入る。私は長風呂なので、食前のタイミングで入浴してしまっては食事の時間に間に合わないだろうから、先ほどは控えていたのだ。小さな内湯と露天があるが、夜の露天が素晴らしかった。照明が最小限に抑えられており、かなり暗くてしばらくは目が慣れない。しかし、色々なものが“像”ではなく“影”でしか見えなく、温泉の湯気がほんのりと立ち込めるのもあって、どこかエロティックな雰囲気である。また露天から見えるのは近くに生い茂る木々と田んぼ(露天のすぐそばにある)。木々の方向を向くと、木々に囲まれているような感覚を覚え、暗くて根っこのある底が全く見えないこともあって、少し薄気味悪いが、田んぼの方を見ると、これは完全に開放的である。日中普通に人がいるようなところで裸体を晒しているのだが、これが露出の楽しみというものなのかもしれない。なんだその眼は。また、上を見ると今度は夜空に星が散りばめられている。他の宿泊客もいなく、ずっと私ひとりで浸かっていたのだが、これほど満ち足りる体験もない。聴こえるのはそばを流れる阿賀川(見えないけど)の音、リリリリという虫の声、そしてとめどなく注がれる源泉の音だけだ。そして時々、例の会津鉄道の列車のガタンゴトンやトンネル前の汽笛が聴こえる。全く素晴らしい温泉である。翌朝の朝風呂にもただひとりで入ったが、周囲の景色が完全に見えて開放感が増す。向こうに見ゆる山にはまだ霧がかかっているのだ。なお余談だが、この露天風呂、簡単に隣の女風呂が覗ける構造になっている。あ、ちょっとまて。私は女湯含めて、自分ひとりしかいないなと判断したから色々と試してみただけであり、本当に覗きを仕出かしたわけではないからな。なんだその眼は。


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二日目

 宿で、これまた美味な朝食を摂り、私たちが朝一で向かった先は、湯野上温泉にほど近い景勝地である塔のへつりだった。「へつり」とはこの地方の方言で「川に迫った断崖や急斜面」のことを言う。阿賀川沿いに切り立った崖がそびえているのだが、思ったよりもスケールが小さく感じた。岸と岸とを吊り橋が結んでいるが、これが歩くだけでかなり揺れて楽しいのだが歩きづらい。また、ガードレールのような役割も持つであろう橋の手すりが、私の膝の高さしかなく、少しバランスを崩しただけで簡単に川にポチャンといってしまいそうで恐ろしかった。崖の中には仏堂があり、そこには自然に宗教的な意味を持たせる日本独特の信仰風景がある。吊り橋に至る道(というか階段)の途中に売店があり、各地にありそうなチャチな土産物やマムシ酒なんかを置いてある。こういう地方の景勝地によくある土産物屋は応援したくなってしまう。塔のへつりの最寄りの駅は会津鉄道塔のへつり駅であり、帰りに少し立ち寄ってみたが、森の中にある無人駅で、凄まじい旅情を発していた。
 そのまま車を走らせ、この南会津地域でも人気の高い観光地・大内宿を目指した。家族旅行のメインは、この大内宿探訪であったのだ。宿舎のあった湯野上温泉からは自動車で十数分で着き、思ったよりも行きやすいところにある。時刻はまだ午前九時代であったが、流石に人気の観光地ということか、駐車場周辺にはすでに多くの観光客が歩いている。山を越えたその先、田んぼに囲まれてひっそりと残っている大内宿集落。江戸時代に会津と日光を結ぶ会津西街道の宿場だったが、後に湯野上から芦ノ牧温泉に続く道ができ、やがて大内宿は宿場町としての役割を終え、静かに農家集落となっていったのだという。現在は沿道を挟んで何軒もの茅葺き屋根の民家が軒を連ねている。観光地として人気が上がり、俗化してしまった印象は拭えないが、しかし通り沿いに向こうまで茅葺きの民家が並んでいる光景は、訪れる者に時代錯誤を引き起こす。通りの最深の小高い山に建つ子安観世音から街並みを見下ろすと、目の前に広がる光景は今の時代のそれではないような錯覚を覚える。現在民家は大内宿を訪れる旅人をターゲットにした土産屋や食堂になっている。土産物や食べ歩きに興味のない私は、当初はあっさり見尽くすだろうなと思っていたが、辺りを見渡すと絵になる光景で溢れているため、何度も立ち止まり、通りの奥に達するまでに結構長い時間を要した。大内宿には独特の名物グルメがある。私は、ご飯を半つきにして握って竹串にさしてじゅうねん味噌を塗って炭火で焼いた、この説明だけでおいしいことがわかる「しんごろう」を目当てにして食べた。当然のようにおいしい。また、豆乳とおからで作ったドーナツも食べた。甘さは控えめで、とげのないおいしさは、何か身体にいいものを食べているように思わせる。他にもネギで食べるそばなど、食べ歩きには事欠かない。街を流れる清流で冷やしたラムネもあり、なんの変哲もないラムネだが、ここで飲むと特別なものに感じられる。大内宿は犬も入れるので、愛犬を連れている観光客の姿を本当によく見かける。入口付近のお店にも小さなチワワ犬がいて、人懐こくてかわいかった。ナデナデスルー。また、一度集落を外れて、高倉神社へ参拝をした。大内宿の産土神ともいえるこの神社には、参道を横切るように山からの清流が流れており、参拝者はそれで口をすすぐのが習慣なのだと、私の偉大な小耳に挟んだ。境内には見事な杉がそびえ立ち、そこだけ空気の温度や感触が全く違っている。大内宿は自分の予想以上に楽しめ、色々な思いに馳せることのできる場所であった。新潟無機終焉都市から日帰りもできそうであるため、もう一度訪れてもよさそうである。
 秋田県に帰る家族と違って、私は会津若松から出る高速バスで無機終焉都市に戻る必要があった。若松への道中、つまり昨日の夕方に宿舎へ向かう道を逆行することになるのだが、途中で再び会津鉄道芦ノ牧温泉駅に立ち寄った。昨日にここのネコ駅長・ばすに会えなかったのが一同の心残りであったのだ。日中なので事務所も開いていたし、件の駅長室(ネコ小屋)を覗いてみると、いたいた。有名なネコ駅長・ばすが、こちらにお尻を向けてすやすやと寝ている。起きる気配などは微塵もなく、結局、お顔は一度も見ることが叶わなかった。まあ、ネコってのはこういうもんだよな。なお、ばすはお触り厳禁、あらゆる撮影も禁止されている。無遠慮な観光客のこういう行為はばすにとっては大きなストレスであるらしい。らぶの体調が心配である。実はこの駅には、らぶという見習いネコ駅長もいて、こちらはまだ幼く元気がある。撮影は禁止だが、触ることはよくて、私もふわふわな毛並みを撫でたり抱いたりして至福の時を過ごした。そうこうしている内に、駅に電車がやってきた。会津若松方面への列車である。最後には若松に行く必要があるのだし、単純に興味から言っても、この列車に乗りたくて乗りたくてウズウズしていたのだが、家族のこともあるし、若松に着いてからの予定がどうなるのか分からなかったので、最後まで言いだせずに、入場券を買って見送るに終わった。しかし、結局若松で私を降ろして、家族はそのまま秋田に帰るだけだったので、やはりこの時列車に乗ればよかったのだった。この雪辱はいつか晴らしたいところである。
 私はひとりで会津若松駅で降りた。時間的に新潟駅発のSLばんえつ物語が到着する頃だったので、入場券を購入して出迎えることに。どういうわけか、最近“走る貴婦人”によく出会う。ちなみにこの列車には次週に乗る予定であった。またちょうど会津若松駅に会津鉄道のお座敷トロッコ列車が停まっていたので、列車が出発するまで観察していた。その名の通り、座席は座敷になっていて、窓は大きく開かれている。いつかこういう素朴な列車にも乗りたく思う。
 新潟無機終焉都市までは高速バスで戻る。別に若松駅から乗ってもいいのだが、なんとなく始発で乗った方が気が楽だし、その始発のバス停は鶴ヶ城に近く、開催中の会津まつりがどのようなものか気になるので、観光循環バスに乗って鶴ヶ城に向かったが、城に着いたところで高速バスの時間にギリギリになってしまい、すぐさま停留所に走るという、なんとも本末転倒な結末になってしまった。


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筆者紹介

シバケン-いかれたNeet-

Author:シバケン-いかれたNeet-
Sex:\(`・ω・´)
Work:堕医学生
Base:新潟死期終焉都市

趣味はお散歩、特技は悪だくみ

筆者結語

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