野良犬の生活

部活もバイトもやっていない堕医学生の暮らしを記憶するレポート

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東京ヒマつぶし日記―「洋館」と「妖怪」って似てるよね

 十月の三連休の前半二日間は、とあるライブに二日間参加する予定があったため、ひとり東京に滞在していた。東京に到着したのは第一日の午後。この日はライブに参加して終わったようなものだが、翌第二日は朝から夕方のライブ開演までに、だいぶ時間が余っていた。
 これまでにも何度かライブや観劇、その他の目的で上京をしているが、その時の滞在ですでに東京で興味のあったスポットはほとんど見物し尽くしている観があった。ここまでくると、旅先での日中の過ごし方に少し悩むところだったが、お目当ての場所がない分、かえって呑気な気を持ち、『適当に回ってみて、行き場がなくなったらライブ会場付近のカフェーでのんびりしていよう』くらいの気軽さでいることができた。
 いつか考えた「東京・三鷹、太宰治ツアー」も選択肢にあったが、ライブ前にあちこち歩き回るのも疲れそうだったので今後の機会に持ち越し、朝一からは結局いつものように洋館探訪に勤しんだ。東京の洋館もだいぶ訪れて回った印象だが、行ったことのない処がまだまだ残されているというのが、なかなか嬉しい。東京メトロ副都心線雑司ヶ谷駅から歩いて十分ほどの、雑司ヶ谷旧宣教師館(旧マッケーレブ邸)。池袋副都心にほど近い駅を出て、夏目漱石や竹久夢二らが眠る雑司ヶ谷霊園沿いに進んで、さらに迷路のように入り組む静かな住宅街の深みへと入っていくと、旧宣教師館通りなる小道があり、この通りに例の洋館がひっそりと立っている。
 外壁は板張りで白のペンキが全体的に塗られていて、目映えがよい。面白いことに、一階二階ともに壁の裾が広がっており、これは十九世紀あたりのアメリカンハウスの特色であるらしい。また、ガラス張りの大きな窓が広く開いていて、特にサンルーム側はこれでもかと言わんばかりに開口している。その窓の縁取りはグリーンで、先の白色とのコントラストが鮮やか。そして屋根は赤色で実にかわいらしいものになっている。一見、複雑な意匠はなく、割とシンプルな構造のように思えるが、玄関ポーチの方杖や、軒先の繰形などの装飾はカーペンターゴシックというアメリカ式のデザインで、ヨーロッパのゴシックに由来しながら大工(カーペンター)にも扱えるほど簡単であるというのが特徴らしい。
 入館は無料。館内には事務所などは作られていないが、そういった建物は隣に併設されているようだった。さすがに午前から訪れる人は少ないのか、その日は私の他には誰もおらず、管理人らしき穏やかな男性が玄関を掃き掃除していた。写真撮影を希望する場合は、館内の内線で豊島区役所の担当職員にその旨を伝える必要があるようで、私もその伝で事を進めた。
 外観で豪華な装飾が目立たないように、建物の内装も比較的簡素にできている。一階と二階の間取りはサンルーム含めて同一のものになっており、当時は各部屋が居間食堂寝室書斎と、それぞれの役割をもっていたことと思われるが、現在では、マッケーレブ氏や雑司ヶ谷における文化活動についての展示コーナーとして活用されている。この建築で目を見張るのはやはり、一、二階の南側に設けられた開放的なサンルームであろう。庭を見渡せるサンルームには、大きなガラス窓から日の光が入ってきて、他の部屋と比べて温度がいくらか高くなっているようだ。洋館で寒さ対策といえば暖炉なるが、各部屋に一つはある中で、一階応接室兼居間の暖炉は前飾りが作られ、アールヌーボー風のタイルが貼られていて見応えがある。また、一度天井に目を向けると、洋式の造りの中で意外性のある割竹の格子になっているので注目されたし。家具も明治当時のものが置かれており、異国の地で奔走する宣教師の暮らしが偲ばれる。
 次なる目的地に向かうべく、旧宣教師館から近い都電荒川線に乗る。JR線や地下鉄など、緻密に鉄道網が張り巡らされている東京都において、都電荒川線はどこか異色の存在である。素朴で垢抜けない、また、どこか時代に取り残されているような印象があった。そもそも電車というよりは、バスに近い規模だ。一両編成、そして前から乗って後ろから降りるシステムは、もう線路の上を走るバスと言ってもいい。
 鬼子母神前駅から乗る。何気に都電荒川線に乗るのは初めてだった。Suicaが使えるのは便利だし、運賃も高くないので感じが好い。大塚駅前までの乗車だったので、時間としてはそれほどではなかったが、野球の試合に向かう途中の子供や買い物帰りの女性などの姿があり、都内の主要な鉄道路線よりもだいぶ生活感がある。これは、リアリズムだ。気合いを入れて奇抜な服装をしている若者なんかをよく見かける原宿駅などとは、全く対照的な光景に思えた。
 山手線に乗り換えて上野を目指す。雑司ヶ谷に向かうメトロの車内で、上野の森美術館で浮世絵の展覧会が開催されていることを知り、行きたい気持ちがうずうずと湧きだしていたのだ。本当は洋館をもう一つ見学するつもりでいたが、それはいつでも見に行けるからな。ここは、今だからこそできることをしたい。しかし、いざ美術館に着いてみると―まあ、予想してなかったわけではないのだが―入場する前からたくさんの人が長い行列を形成しており、順々に案内されているようであった。待ち時間のこともそうだし、館内に入場できたところで、人の流れのベルトコンベアーに乗せられるだけと考え、残念だったが、これは諦めることにした。さて、それじゃこれからどうするか。せっかくここまできたのだから、何かして行きたいが。動物園・・・・は、三連休の日曜日だから、こちらも家族連れで混雑していた。さあ、どうする!?
 色々と考えた結果、私は東京国立博物館へと向かった。三連休と言えどもあまり人が集まることはなさそうだということと、その日、注目度の高い特別展示を行っていないことから、割とのんびりとできそうだと思ったのだ。その目論みは見事に的中し、連休だと言うのに館内にはそれほどの来場者の姿もなく、しばらくゆったりとしたひとときを賜ることができたのだった。
 美術館に足を運ぶ機会は度々あるが、博物館となるとこの日以前に訪れた経験は皆無。博物館とはどういうものか一度見てみたかったし、それに目玉となる企画展示がなくとも、ここは国立の博物館。教科書に掲載されるような美術品の数々が所蔵されていることは私もよく知っていたところ。それらの超有名作品との対面を楽しみに入館をした。
 東京国立博物館は明治五年からの歴史を有する日本最古の博物館である。所蔵品がどうとかいう以前に、まず建築としてもかなりの見応えがある。威厳を感じる本館の外見、そして豪勢荘厳な内装に思わず圧倒されてしまう。またそもそも敷地が広大で、本館の他に別館がいくつかあるのだった。平成館東洋館法隆宝物館表敬館黒田記念館資料館、そして重要文化財の黒門に庭園や五つの茶室もあって、これらすべてを回っていたら、容易に一日が暮れてしまいそうな規模の大きさである。
 国立博物館には約十一万四千点の所蔵品があり、もちろん日本一のコレクション数を誇っている。作品保存の観点から、これら所蔵品の展示ラインナップは定期的に替わっているらしい。果たして超有名作に出会うことはできるのか。本館は二階構造になっていて、一階はジャンル別の展示、二階は縄文から江戸までの日本美術の流れを追えるような展示となっている。意外に思ったのは、展示されている作品は個別に写真撮影禁止の注意書きがない限り、いくら写真を撮っても構わないということだ。流石は国立の博物館、非常に寛容である。本館のみであるが、ゆっくり回るとしたらかなりの時間が求められるだろう。私はそれほど時間のゆとりのある状況ではないので、完全に超有名作をお目当てに探し歩いていたのだが、ここも流石は国立の博物館、知らない展示品も見応えのあるものばかりである。特に縄文あたりの大きな銅鐸なんかは実際に目の当たりにすると、現代の私の目の前に辿りつくまでの遥かな時代の経過を考えると、うっすらと感動を覚える。また、ジャンル別の展示も珍しいものばかりで、美しい刀剣の展示などは知識はなくともなかなか楽しめる。しかし、いくら探しても、お目当ての作品は見当たらない。しびれを切らして近くにいた文芸員さんに尋ねてみると、これらの作品は現在展示されていないとのことだった。葛飾北斎の<<凱風快晴>>も、菱川師宣の<<見返り美人図>>も。はい、ショボーン。このままではなんだか悔しかったので、本館に隣接されている平成館も覗いてみることに。こちらには考古展示がある。すると、あの有名な遮光器土偶や、埴輪<<踊る人々>>があって、ユニークな姿を見せている。実際に見てみると、結構大きいんだなと少しは勉強になるような体験をした。また、この展示室には、大きさ形態様々な埴輪が並べられており、ひょうきんな表情をした埴輪が一同に介しているその光景がユニークで少しかわいらしかった。博物館を後にした私は、上野公園内をしばらく散歩して、駅に戻った。
 もうライブ会場の付近で待機していようと、品川駅に来た。そういえば、品川駅といったら、今年の八月に放映されたアニメ「花物語」作中で、神原駿河と貝木泥舟が追いかけっこをしていた駅のモデルとなっているところだったので、私にとってはちょっとした聖地巡礼であった。品川駅高輪口を出てすぐの商業施設内に秋田県のフラッグショップがあるようだったので、そこの食堂でランチにすることにした。他にも食べるところはありそうだったが、秋田県民としては当然気になるところだし、食に関していえば、自分の故郷には全面的の信頼があり、まず間違いはないだろうと思ったのだ。比内地鶏の焼き鳥丼と稲庭うどんのセットを注文する。店員さんの名札を注意深く見てみると、秋田県出身の人もまあまあいるようで、県内でもどこの生まれなのかが分かるようになっている。東京都にいながら、なんだか懐かしい気分に陥った。料理の味はやはり美味であり、いぶりがっこもついてきて、徹底して秋田要素で固められている。
 食後はしばらくのんびりしてから、会場に併設されている(むしろ“会場が”併設されている)水族館・エプソン品川アクアスタジアムに足を運んだ。ライブの開場まではまだだいぶ時間があったが、早いうちにロッカーを確保したほうが気が楽だったので、この時すでにライブTシャツを着こみ首にはタオルを巻いた臨戦態勢でいた。馬骨、水族館に現る!
 エプソン品川アクアスタジアムは「品川駅徒歩2分 エキマエ水族館」というキャッチコピーで売り出しているが、たしかに駅からの距離はそうとして、敷地の問題から、いかんせん展示の規模は小さくなっている。しかし、マンタが頭上を泳ぐトンネル水槽や、ペンギンやアシカもいるし、ショーもできるイルカプールもあって、密度は結構高いんじゃないかなと思う。水槽を見て回るのも束の間、イルカショーがあるようなので、そちらに向かう。円形のプールとなっているので、どこからでも見やすくなっている。座席の前方数列はビショ濡れゾーンであるらしく、カッパを着て観ることが推奨されている。なんとも不吉である。さて、この日水族館はアニメ「妖怪ウォッチ」とコラボをしており、館内にはたくさんの妖怪がいる(ふぶき姫かわいいよふぶき姫)のだが、そのコラボはこのイルカショーも例外ではなく、プールの周りや天井には「妖怪ウォッチ」のキャラクターで飾られているのみならず、ショーにはケータくん役のとまっちゃん・・・・失礼、戸松遥さんと、ウィスパー役の関智一さんがボイスで出演。だいぶ本格的なコラボになっている。そしてショーのパフォーマンスも「妖怪ウォッチ」の音楽に合わせて進む。「ゲラゲラポーのうた」とか「ようかい体操第一」とかね。トレーナーの人たちも物凄くいい笑顔でダンスしていて楽しそう。このショーの内容がなかなかハイレベルで、妖怪を抜きにしてもだいぶ引き込まれてしまった。大小様々なイルカたちはダイナミックなジャンプを見せたり、かわいらしい芸を披露していく。途中、ひたすら観客に水をかけるという悪質なコーナーが。尾びれを使って直接水をかけるのはまだかわいい方で、巨大なオキゴンドウがジャンプして大量の水を浴びせるのは、もう生半可な量ではなく、カッパを着てても防げているのか心配になるほど。時々、ビショ濡れゾーンではない席にまで水が達することもあるので、気が抜けない。私は最後尾にいて安全だったので、他の観客が水をかけられるのを喜んで観ていた。パフォーマンスの完成度やショーの構成が高かったので、次の回も観てしまった。イルカショーの合間に、アシカショーも鑑賞したが、こちらも饒舌なトレーナーさんとひょうきんなアシカのコントが面白く、楽しめた。
 ライブ終了後、品川駅のレストランで遅めの夕食をとり、帰りのバスまで待機をしていることにした。幸いにもバス乗り場付近にはファミレスがあるので、そこでのんびりパフェを食べていたが、そこから外でスケートボードの練習をしている人たちが見えた。いい年してニューエラみたいなキャップを被って、ひたすらスケートをガーガーいわせている姿を心底みっともなく思う。


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筆者紹介

シバケン-いかれたNeet-

Author:シバケン-いかれたNeet-
Sex:\(`・ω・´)
Work:堕医学生
Base:新潟死期終焉都市

趣味はお散歩、特技は悪だくみ

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