野良犬の生活

部活もバイトもやっていない堕医学生の暮らしを記憶するレポート

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新潟県新潟市中央区学校町通りのカツ丼

 『はぁ、しんど・・・・。』

 俺はスーパーマーケットに買い物に行った帰り、購入した品物が詰まったリュックサックを背負って歩いていた。スーパーは家から少し距離があって、歩きだと往復で一時間近くかかってしまう。
 だが、その行きも帰りも、俺の頭のなかは実習のレポートのことでいっぱいだった。
 いまのシリーズはレポートの評価が厳しいと聞いている。再提出にならなきゃいいけど、どうやらそう簡単にはいかないみたいだ。
 とりあえず早いところレポートを作らなきゃいけない。金曜には教授との試問もあるし、しばらく気が休まりそうにないな、こりゃ。

 ああ、それにしても、


 『  腹  が  減  っ  た  。』


 夕方まで病棟に張りついた後にしばらく図書館で英語論文を探して、そうして今まで何も口にしないままで買い物に出かけてしまった。
 そりゃあ腹が減るわけだ。いま思えば、行きの時点で腹が減っていた気さえする。
 早いところウチに帰って、適当になんか作ってすませるか。
 ・・・・ん?

 『あれ、ここって・・・・。』

 通り沿いの食堂に明かりがついている。
 かなり年季が入っている見た目だし、外からじゃ中の様子が見えないから、いつもやってるのかどうか分からなかったのだが、今こうして明かりがついているということは、まだまだ営業しているということだろう。のれんも出ているし。

 『やってんだ、ここ。ふうん・・・・。』

 たしか、財布の中には一食分に間に合うくらいのお金は残っていたはずだ。腹も減ってるし、もうここで食べていっちゃおうかな。
 いや、でも、レポートもできてないし論文も読まなきゃいけないし、早くウチに帰って、夕食は適当にすませた方がよさそうだ。食費の節約もできるしな。よし、帰ろう!





(ガラガラガラ~)
 「いらっしゃいませ~。」

 背中を曲げて店の低い戸をくぐってみると、おばあさんがひとり、椅子に座っていた。他に客はいない。

 それにしても、なんだろうこれは。
 平成の時代に、まだこんな食堂が残ってるなんて。

 上着を脱いで、背もたれが腰までの高さしかないイスに掛けながら、壁に貼られたメニュウを見る。
 どんなものがあるのか気になっていたが、案外メニュウは少ないんだな。仕方ないか。

 『じゃあ、焼き肉定食。』
 「は~い、焼き肉ね。」

 そういっておばあさんは厨房へと向かう。この店は、このおばあさんがひとりで切り盛りしているのだろうか。
 注文をしてしまうと、少し気が楽になり、店内を見回すゆとりがでてきた。
 ・・・・って、あれ?
 さっきは分からなかったけど、よく見ると、他のメニュウも小さく書いてあんじゃん!
 なんだ。メニュウたくさんあるじゃないか。そばとかどんぶりものもあるぞ。いや、参ったな。いまから注文変えてもらえるかな。
 それじゃあええと、どうしようかな。ぱっと目についたもので・・・・、よし、カツ丼にしよう。

 『すいませ~ん。やっぱり、カツ丼にしてください。』
 「カツ?は~い。」

 ふぅ。これで、やっと落ち着ける。
 にしても、ほんとにこの店はすごいな。こういうのを「昭和の香り」って言うんだろうな。今どき、ストーブでやかん温めるなんて珍しい。
 お座敷席はたいてい、地面から少し高くなってるのが一般的だと思うが、ここは地面と同じ高さだ。変わってるなあ。あそこに座ったら、どんな景色だろう。
 ん。柱にもなんか貼ってあるぞ。
 [長崎ちゃんぽん]

 長崎ちゃんぽん!そういうのもあるのか。


 なんだか、おばあちゃんのウチみたいで落ち着くな。田舎に帰ってきたみたいに、懐かしい気分だ。
 テーブルとか、調味料入れが油っこいのも、いかにもな感じがする。
 にしても、この店やってけるのかなあ。俺以外に客はこないし、料理の値段、結構安いぞ。
 もしかすると、しょっぼいカツ丼がきたりして。

 「は~い、お待ちどうさまです」

 お、きたきた。


150203_183106.jpg


 ほお。なんだ、思ったよりも「普通」じゃないか。って・・・・なにが「普通」なんだろう。
 まあいいや。「普通」、いいじゃないか~。
 もう腹もペコちゃんだし、ここはお作法として、カツからいきますか!
 はむ。
 ん~。なんか久しぶりにスタンダードなカツ丼食べた感じがするな。うん、味も濃い目でなかなかおいしいじゃないか。

 (ガラガラガラ~)

 ん?お客さんか?
 しかし、店に入ってきたのは、割烹着を着て、長くつを履いているおっさん。明らかに店の人だ。なんだ、おばあさんひとりでやってるんじゃないんだ。
 それにしても、本当に客こないんだな。大丈夫なのかなあ。
 でも、たくさんの人がいてガヤガヤしているよりも、こうやってひとりで食べている方が落ち着くし、俺にとっては好都合かもな。

 それから俺は、合間に味噌汁とお新香を挟みつつ、カツ丼を夢中になって食べた。
 この時だけは、俺の頭の中はカツ丼でいっぱいだったはずだ。

 『ごちそうさまでした。』




 ふう、食った食った。量とかも、丁度いい感じだった。他にもたくさんメニュウがあったし、また来てもよさそうだ。
 そういえばこの辺りって、ここの以外にも、古めかしい食堂が結構あるんだよな。仕事がひと段落したら、他の店にも行ってみようかな。

 早いところ気を楽にしたいが、まずは、とにかくレポート書くことだな。せいぜい一週間頑張ればいいだけだから、少しムキになってみよう。
 そうして俺は、レポートの締めきりと、毎日の予定と、自分の意欲や体力や要領なんかを全部踏まえて、これからの計画を立て始める。


 『はぁ、タイムマシンほしいなぁ・・・・。』










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筆者紹介

シバケン-いかれたNeet-

Author:シバケン-いかれたNeet-
Sex:\(`・ω・´)
Work:堕医学生
Base:新潟死期終焉都市

趣味はお散歩、特技は悪だくみ

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