野良犬の生活

部活もバイトもやっていない堕医学生の暮らしを記憶するレポート

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クリクラ日記1 生活について

 新潟無機終焉都市からおよそ百キロ、上越市はロマンあふれる城下町・高田にて、私のクリニカルクラァクシップが始まった。この町で私は、およそ一か月間の臨床実習に励み、それに伴い、当地での仮初めの生活を営むということになる。この実習に関した記録はおいおいやっていくとして、まずはこの地での生活について記しておきたい。
 妙高山の残雪をはるかに望み、田畑の広がる高田は、どこか私の故郷にも似ている。それは、私の宿舎や実習先の地域に顕著なのだが、そこから少し歩けば公園、さらに歩けばアーケードや駅があり、町としての一応の機能は備えられているみたいだった。だが、ここでは自動車社会を想定した都市計画がされているようで、徒歩のスケールで物事を測るのは、どうやら適当ではなさそうだった。色々の大型店や目星の飲食店には、車がないと行くのは難しい。
 一か月の実習期間中に私が暮らす宿舎には、病院が借りたアパートをあてがわれた。新しくて広い部屋はキレイめで、まずここで一安心であった。そして室内には、事前に案内されていたように洗濯機や冷蔵庫などの大きな家具家電が備え付けられている。机やクローゼットなど、資料になかった設備があったのは心強かった。だがしかし、基本的にその他の調理器具や食器、日用品などの用意はなく、自前ということになっている。自ら持参したものや、新潟無機終焉都市から郵送したものもあったが、それでも足りないものが多すぎて、近くのショッピングセンターに求めに行った。大学一年目の春、新生活を迎える時のような期待感も多少は覚えたが、それでも今回は煩わしさの方が圧倒的に強い。実習が終わり、この町から無機終焉都市に戻るときのことを考えると、この煩わしさは一気に倍増される。そうして初日を過ごしてみれば、例えばお風呂の足ふきマットなど、すっかり見落としていたが実は生活において重要な役割を有っていたものたちの存在に気づき、次の日に再び例のセンターに買い足しに行く羽目になった。普通の生活をするためには、自分で思っているよりも多くのものが必要だということを、強く実感させられた。
 今回、私と実習先を同じくするクラスメイトが四人いる(うち二人は二週間ずつの交代でやってくる)。普段から遊んだり話したりする人ばかりなので、普段の生活や、実習先での休憩時、また色々の相談事などは、何の気兼ねもなくていい。一緒に外食に繰り出したり、小さな宴会などやっている。もしこの中に、思わぬ方向から飛んでくる人がただひとりだけでもいたら、これほどに落ち着いた日々は送れなかったことだろう。また、自家用車を所有する人もいて、その心強さから、何かと用事に付き合わせてしまっている。高田までの移動、荷物の運搬をはじめ、ここでの買い物や外食などはすべて彼らの心遣いによるものである。今は、最初の一週間が終わったところだが、私が、この町で何不自由なく暮らすことができているのは、この親切な友人たちのおかげである。
 宿舎や病院のある地域は高田の町でもはずれの方で、のどかな住宅街といった風情である。中心部と比べると、たしかに街並みとしては派手さに欠けるが、食事処も数軒あるし、また嬉しいことには、スーパーマーケットとドラッグストアがすぐ近くに建っているのだ。新潟無機終焉都市の自宅の周りには、こういった生活に不可欠な店が全くと言っていいほどないので、高田での暮らしの方がはるかに都合がいい。特にスーパーマーケットは宿舎と病院の間にあるので、実習からの帰りに立ち寄ることも可能なのである。帰宅の途中にスーパーに寄ることができるというのは、私が心から望んでいた悲願である。ちなみに、宿舎は学生ごとに違っていて、私のアパートは病院から距離のあるところであったが、歩いて十五分というのは、歩くことを苦に思わない私には大したことのない数字である。むしろその往復の時間は、色々な考え事をするのにちょうどいいと思える。朝には清廉な空気を吸いながら、夜には星を見上げながら歩くその道は、日々の楽しみの一つである。
 いまだに心配事は完全には消えないままだが、こうして一週間を過ごしてみると、なんとかうまくやっていけそうな自信も湧いてきた。だが、それは友人や指導医先生方、先輩方の心尽くしがあってのことだということは、決して忘れてはいけないだろう。私は部活動もバイトもやらない堕医学生で、何らかの組織に隷属する機会が極端に少なくて、単独行動が普段から多い大学生活を送ってきた。それでもこれまで何事もなく生き抜いてきたし、なんだかんだで学年の中でも指折りの生活力を持っていると思うので、ひとりでも十分にやっていけるとすっかり自惚れていたが、この一週間でその幻想は完全に打ち砕かれた。
 高田での暮らしは始まったばかりだが、実習や勉強の合間に、この町の色んな姿を見て回れたらと思う。それは、私がここを実習先に選んだ理由の一つでもある。実習の疲れや勉強の必要性、その他諸々の用事から、当初思っていたよりも赤面レポートの執筆が捗らないのは大きな悩みどころだが、これはもう仕方のないことだと割り切ることにする。


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↑小川未明先生が高田の生まれと聞いてすかさず買ってしまいました











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筆者紹介

シバケン-いかれたNeet-

Author:シバケン-いかれたNeet-
Sex:\(`・ω・´)
Work:堕医学生
Base:新潟死期終焉都市

趣味はお散歩、特技は悪だくみ

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