野良犬の生活

部活もバイトもやっていない堕医学生の暮らしを記憶するレポート

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

いっぱい食べる君が好き(クリクラ日記11)




 先日に始まったクリニカルクラァクシップ(以下「クリクラ」)の第三シリーズは、山形県は鶴岡市のとある市中病院にお世話になっている。この実習開始に伴い、私はこの間から、当地においてホテル暮らしをしているところなのだ。
 前回の赤面レポートでは、クリクラ日記鶴岡篇の“前提”として、このホテル暮らしについての記録をしたのだが、今回も趣向はあまり変わらず、病棟実習の内容ではなく、私の滞在地における暮らしぶりを記しておきたいと思う。話題は、食生活だ。

 これは前にも書いたことだが、朝食は毎日宿舎のホテルで提供されるものを摂っている。おにぎり、味噌汁、漬物、それにパン、コーヒーという実に簡単なメニュウが並ぶ、ビジネスホテルにありがちな朝食である。メニュウは少しも変わらないので、これを毎日食べていると飽き飽きしてしまいそうだが、今のところその兆しは見られない。
 そもそも私は、普段から大したこだわりのない朝ご飯を食べている。色々な都合で例外を取ることもたまにはあるが、ほとんどの日々を、同じ種類のパンと牛乳とヨーグルト(ブルーベリージャムかハチミツをかける)、そして食後にコーヒー(ホットとアイスは季節で変える)というラインナップで朝を過ごしている。そしてこういう食習慣を続けて、かれこれ三、四年は経とうとしているのだ。どうしてこんにも彩りのない生活をしてきたものだなと、自分で自分に呆れ返るような気持ちだ。
 昼食は実習先の病院で、他学の実習学生や先生方と一緒に食べている。私は実習のはじめに、職員食堂で使える食券をもらった。この券に、自分の食べたいメニュウ名を書いて出せば食べられるという形式なのだ。そう、昼ご飯を摂るのに、自分でお金を出す必要がないのだ。実に素晴らしい。
 とはいえ、この食券には金額の制限というものがあって、それでいて職員食堂のメニュウのほとんどが、この上限を超えるときている。この場合、値段と上限金額との差額を払うことになるのだが、そうだとしても、ランチ一食としては破格のプライスに収まっている。貧乏症かつ本当に貧乏な私のお財布事情には、なんとも嬉しい待遇を受けていることを胸いっぱいに感じている。
 朝食、昼食については穏やかに事が進んでいるが、本当の問題は、夕食である。夕げは、三食のうちでいちばん楽しみに思っているところもあるが、それと同時に、いちばんの懸案事項にもなっているのだ。
 朝食昼食は勝手に出てくるようなところがあるが、夕食だけは自分で用意しなくてはならない。ホテルに滞在しているとなると自分で料理することは難しい。また、例えばコンビニで買った弁当を、ひとり、部屋に閉じこもって食べるということは、できればしたくない。そうなると、日々の夕食はホテル周りの飲食店での外食に頼るところが大きくなってくる。

 私は大学入学以来、かたくなに自炊の習慣を守ってきた。やろうと思えばそれなりのものは大体作れるし、何より食費を安く運営できるのが大きいところ。もちろん、外食をすることもあるし、お店で食事をするのは大好きだが、そういう慣習が深く根付いているために、心の片隅で、なんとなく外での食事は後ろめたいものと思ってしまうのだ。
 とはいえ、最近はそういう考えもだいぶ丸くなってきた。私が新潟無機終焉都市を拠点とするのは、おそらく今年限りになることが濃厚なので、気になったお店には努めてでかけてみるように心決めているのだ。お金はいつでも手に入るけど、そのお店で食事ができるチャンスがいつでもあるとは限らないのだから。お店との出会いは、まさに一期一会なのである。

 ここ鶴岡でも、“食の一期一会”に変わりはない。しかも、この町にいられるのはわずか四週間という制約もあり、一食一食の価値はさらに高く、高くなっていく。
 宿舎の周辺には様々な飲食店が集まっており、選択肢はかなり幅広い。むしろ、夕食にはどこに行こうか、毎回毎回決めかねて、しばらく街をうろついてしまうほどだ。
 やっぱり私はおいしいものを食べるのが大好きだ。鶴岡に来てはじめての夜は寿司―しかも回らないやつ!―を、その次の日には天ぷらを食べた。嗚呼、この世界はなんておいしいもので溢れているのだろう。そんな恍惚と満足に包まれて、涼しげな夜風の中を歩いていた私は、たしかに幸いであっただろうな。
 しかし、このあたりで少し“現実”というものを見てみようじゃないか。寿司に、天ぷら・・・・?しかも思い出してみると、いずれの夜も、もれなくお酒もついてはいなかったか?天ぷらの一夜に至っては、店の若旦那にオススメを聞いて、メニュウに載っていない隠し酒を飲むという確信犯であったが、それはまあ、今は置いておこう。
 そう、ここで私の心配は一回りをすることになる。食費の件。このペースで食べ歩いていけば、いずれ私の目に突きつけられるのは「破産」の二文字を以て他にはないだろう。外食をするのは止むを得ないとして、そろそろ持ち前の節約の心構えや方法論を思い出すべきである。家計簿とのやりくりをしつつ、ご当地の美食を堪能していけるかどうかは、私の腕の見せどころであろう。



 されて困る質問が、ある。「好きな異性のタイプは?」という類のやつである。これは、本当に、困る。
 すこぶる面倒だし、どうせその場の食い物になってすぐに消費されるだけの、一種の冗談のような問いなので、私はいつも『大和撫子(照)。』とかいって返すようにしているが、この答えは決して私の本心を表すものではない。第一、人間というのは、そんな一語で言えるような観点で人の心を見つめているわけではないはずだから。
 そりゃあまあ見た目もそうだけど、他にも性格とか仕草とか趣味嗜好とか価値観とか匂いとか、その人を見つめるうえでは、もう言い尽せない判断要素があるわけだ。だがその一方で、そのように確かな言語に当てはまったような要素でパラメータ化してしまうのは、それはそれでなんだか嘘のような気がする。人を好きになるって、もっとこう、非言語的なものだと思うから。
 ・・・・などと考えていたが、最近、件の問いの答えにもなり、自分の本心にも限りなく近いと思われるような一言を見つけてしまった。それが『一緒にご飯を食べてて楽しい人』である。
 食事は、単なる趣味嗜好だとか、最近は少しファッション的な要素もあるように見えるが、基本的には“原始的”あるいは“生理的”なものに思える。それを一緒に楽しめるというのは、お互いに同じ血潮が巡っているような、実に自然的に相性がいいということになるんじゃないかなと、近頃、思い始めてきたのだ
 「同じ趣味」とかじゃ不十分だ。“原始的”で“生理的”な食事じゃないと、なんだかダメな気がする。

 「いっぱい食べる君が好き」という広告があったが、私はこのコピーが大好きだ。そして、これほどまでに素敵なプロポーズの言葉はないと思う。まるで心の血潮がその人にも通っているような、劇烈ではないがたしかにそこにある、柔らかな愛情が滲み出ているように思える。
 「いっぱい食べる君が好き」・・・・ほら、やっぱりこの人たちも、一緒にご飯を食べているじゃん。











にほんブログ村 大学生日記ブログ 医大生へ






この部屋からトータルへ 私たちとつながってください

  1. 2015/06/26(金) 00:58:31|
  2. 日記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<妖怪の“おかげ”なのねそうなのね | ホーム | ホテル暮らし(クリクラ日記10)>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://shibakeneet.blog.fc2.com/tb.php/530-9d85b777
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

筆者紹介

シバケン-いかれたNeet-

Author:シバケン-いかれたNeet-
Sex:\(`・ω・´)
Work:堕医学生
Base:新潟死期終焉都市

趣味はお散歩、特技は悪だくみ

筆者結語

日常系赤面ブログ「野良犬の生活」を応援していただきありがとうございました

「野良犬の生活」の物語

 はじめましての皆さんへ

長い間ありがとうございました

レポート検索

最新レポート一覧

アーカイブ

2016 04 【1】
2016 03 【4】
2016 02 【4】
2016 01 【5】
2015 12 【12】
2015 11 【10】
2015 10 【14】
2015 09 【8】
2015 08 【15】
2015 07 【14】
2015 06 【11】
2015 05 【17】
2015 04 【12】
2015 03 【12】
2015 02 【9】
2015 01 【9】
2014 12 【8】
2014 11 【13】
2014 10 【22】
2014 09 【18】
2014 08 【2】
2014 07 【14】
2014 06 【13】
2014 05 【13】
2014 04 【22】
2014 03 【17】
2014 02 【28】
2014 01 【29】
2013 12 【28】
2013 11 【28】
2013 10 【29】
2013 09 【22】
2013 08 【20】
2013 07 【30】
2013 06 【18】
2013 05 【15】
2013 04 【19】
2013 03 【3】
2013 02 【6】

カテゴリ

コメント

トラックバック

メッセージ

質問・要望どんとこいです!

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。