野良犬の生活

部活もバイトもやっていない堕医学生の暮らしを記憶するレポート

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列車のおそろしさ

 いつものような鈍行旅行の、復路のことである。夜もすっかりと深みを増しているなか、私はとある駅のホームで、乗り換えの列車を待っていた。この時間に鉄道を利用する人は滅多にいないのか、歩廊には私ひとりしかいない。
 不意に、録音のアナウンスがホームに響いた。「間もなく、○番線に、列車が通過します。お気をつけください。」という、通過列車の案内である。
 この時間にこの駅を通過する列車。特急かなと思ったが、そうだとしたら乗り換えの件もあるし、この駅には停車をするはずである。いろいろの予想を立てながら、遠くからやってくる通過列車の到来を待つ。
 やがて向こうの暗がりから、その列車のものと思われるライトが現れ、次第にこちらに近づいてきた。辺りの暗さから、その全貌がすぐに明るみになることはない。ホームに入って構内の電灯に照らされることでやっと、その列車の詳細を認めることができた。
 ブルーサンダー。いわゆる貨物列車である。
 だが、この詳細が判明した頃には、列車はかなり私に近づいていたので、あっという間に私の目の前を通り過ぎていってしまった。ホームに立つ私の姿など気にもせず、速度を少しも落とすことなく、一気に駆け抜けていった。
 その時、「ガタンゴトン」などと可愛らしいものではない、もはや「ゴゴゴガゴゴゴ・・・・!」というゴツい轟音が鼓膜に重く響いた。足の底を通じて、列車の衝撃が地面にも響いていることが察せられた。そして、通過列車が纏っていた空気の流れが、歩廊に立っていた私をも巻き込んでしまうのではないかというほどに、強く、強く吹いた。すべては一瞬の出来事である。
 列車が通過して程なく、私は、だんだんと背筋が薄ら寒くなっていくのを感じた。いい年をして恥ずかしいが、その時私は『恐い。』と思ったのだ。列車のスピードや、地面を揺らし空気を巻き込むほどの衝撃に、何とも言われぬ畏怖を覚えたのである。
 思えば、私が見てきたのは、駅のホームに着く際、親切に速度を落としてゆっくりと停止をする電車の姿ばかりであった。あるいは、自分が乗車をしている時の内部の様子であろうか。
 本来、列車というのは、凄絶な速度で以て、轟音とともに集落を縫って駆け抜ける機械である。そして、容易く“ひとり”を“数個”に分断するエネルギーも有っている。私は、鈍行旅行を重ねるうちに、なんとなくその事実を忘れかけていた気がするのだ。
 私にとって列車とは、いろいろな場所に連れて行ってくれる友のようなものと思っていたが、この時ばかりは、まるで友人の荒々しい一面を垣間見るようであった。










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  1. 2015/07/06(月) 00:15:28|
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筆者紹介

シバケン-いかれたNeet-

Author:シバケン-いかれたNeet-
Sex:\(`・ω・´)
Work:堕医学生
Base:新潟死期終焉都市

趣味はお散歩、特技は悪だくみ

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