野良犬の生活

部活もバイトもやっていない堕医学生の暮らしを記憶するレポート

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僕にできること(クリクラ日記13)

 ここ庄内地方の人たちは、良くも悪くも、他人に対して気安いところがあるように思える。私のような得体の知れない馬の骨でも、あちこちのお店や名所を訪ねたときに、町の人から頻繁に声をかけられることが多いし、そのまましばらく話し込んでしまうことも、ままある。私の郷里秋田や、現在の生活拠点新潟無機終焉都市、そしてこれまで訪れてきた様々な町とは明らかに違う人性がここにはある。庄内人のあまりの気安さゆえ、軽々しくこちらの懐に入られて、些かムッとしてしまうこともよくあるということは、また別の話である。
 これは気安さということとは少し違うのかもしれないが、私がいま実習を行っている病院では、職種に関係なくスタッフ同士で挨拶を交わす習慣が、深く根付いている。廊下や階段で誰かとすれ違うたびに、お互いに「おはようございます。」や「おつかれさまです。」のひとことが生まれるのだ。
 たかが挨拶だけで大袈裟な野郎だと思われる諸氏もいることと思うが、私はこの光景を、最初は新鮮に感じたのだ。私がこれまで実習や見学で訪れた病院には、こういう慣習は存在しなかったからである。
 新鮮に感じたことは事実だが、私は「挨拶をする」ということは、ここで改めて称賛されるべき美徳ではないと思っている。かといって、「常識」だとか「礼儀」だとか、そういった大仰な言葉で説明されるようなことでもない気がする。
 あくまでも私個人の考えだが、挨拶はもはや、息を吸って吐くのと同じように、なんというか、もっと“自然的”な行動に思えるのだ。そういう意味では、この病院で私も挨拶の習慣が身に付くにつれて、なんとなく自分の自然体でいられ、変に肩肘張ることもなくなっていった気がしないでもない。






 山形県庄内地方に所在するとある市中病院の外科系での実習は、毎日が※シリツ、シリツの日々となっている。「ブラック・ジャック」に憧れて医者を志し、外科寄りのマインドを有つ私にとっては、まさに待ちに待ったシリーズだと言えるだろう。
 シリツは好きだが、大学でやっていたような、色々と重い(時間的、体力的等)シリツばかりであったら結構辛いだろうなと思っていたが、いざ始まってみれば、ほとんど基本的というか、比較的に簡単そうに思えるライトなシリツが多く予定されていた。
 大学病院に回されるのは、やはり難易度が高いシリツばかりということであろうか。また、地方の病院の現状か、明らかにマンパワーが十分ではないので、この状態で大学並みのシリツ計画がされていたら、すぐさまパンクしてしまいそうである。いずれにせよ、このままいくと、私のクリニカルクラァクシップ最終シリーズは、穏やかなままに終わりそうである。
 当初、実習の案内には、「簡単な手術には術者として参加してもらいます。」という言文があった。見学や介助ではなく、術者としてしっかりシリツに参加できれば、さぞ面白いだろうと思ったが、一方で、外科の理論のいろはも分からぬ自分が、術者の仕事を全うできるようになるか甚だ心配でもあり、もう戦々恐々の心情で実習に臨んでいた。
 が、やはり蓋を開けてみれば、私が日々行っているのは、昨年度の臨床実習に多少毛が生えた程度のものであった。手洗いをして術野に入ったとしても、たいていが見守りやちょっとした介助くらいで終わる。実習の日々を重ねていくにつれてステップアップしていくのかと期待していたが、結局発展的なことは何もなく、簡単な縫合もさせてもらえぬままに、淡々と最終週を迎えそうである。“干された”時、人はきっとこういう気持ちになるものなのね。
 私は、手技に関してはやりたがりな人間である。そして、各種の手技はそれなりにできる人間だという自負もある。やりたい人間、かつ、それなりにできる人間が、何もさせてもらえずにお預けを食らうのは、精神衛生上、あまりよろしくないことである。日々積み重なる欲求を、吐き出す術がないのだ。とはいえ、たかが堕医学生、そして実習でお世話になっているという現在の立場上、尖ったことは少し言いづらいのである。頭のなかが、どうしようもなくモヤモヤしたもので充満されていく。せめて最後まで、なけなしの意気は落とさずにいたい。


※シリツ・・・「手術」のこと。元ネタはちゃんとあるのだが、恥ずかしいので明かしたくない。筆者の浅ましい虚栄心を満たすだけの表記だと言える。











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筆者紹介

シバケン-いかれたNeet-

Author:シバケン-いかれたNeet-
Sex:\(`・ω・´)
Work:堕医学生
Base:新潟死期終焉都市

趣味はお散歩、特技は悪だくみ

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