野良犬の生活

部活もバイトもやっていない堕医学生の暮らしを記憶するレポート

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夏の当日




 うだるような暑さ・・・・。この「うだる」とはいったい何のことでしょうか。「ような」で比喩に修飾されている「うだる」とは。もしかするとここでいう「ような」は、たんに○○みたいなという類似の品を紹介する意味ではなくて、思わず○○してしまうような、といった、もっと含みのある意味を有っているのかもしれない。しかし、たといそうだとしても、結局は私のふりだしの疑問に戻ってしまうわけです。思わず「うだる」をしてしまう暑さ。だからこの「うだる」とは何者だ。
 いっそ、直接的に「うだる暑さ」ではいけないのでしょうか。
「あー今日マジで暑いっ。」
「ホント、超うだる~。」
上のような用法でも存外不自然はないように思えますが。
 近頃、地獄の一種のような日向に出て、例の「うだるような暑さ」を肌に感じるたびに、この「うだる」の謎に思いを馳せます。きっとIT社会(死語)の恩恵で、この不思議はすぐに解かれることでしょうが、私の中で、もうしばらくは不思議のままで留めておこうと思っています。この暑さがだいぶ和らいできた頃には、数秒の解決編をひも解いてみるつもりですが、その頃だともう私たちは「うだるような」ことは少なくなっているでしょうから、案外このようなちっぽけな関心などすっかり忘れてしまっているかもしれませんね。

 「いま一番居たくない場所は?」そして「いま一番行きたくない場所は?」と尋ねられたら。私の答えは共通です。自分の家です。
 私の部屋は、方角立地的に日の出から日の入りまで常時太陽光線が射し込むようになっています。日当たりのよさは物件探しにおいてしっかりと考えなきゃいけない条件の一つでしょうが、過ぎたるは猶及ばざるが如しというくらいですから、よすぎるのはよすぎるで困ったことが起きます。
 ところで、あなたがいまのような季節、「うだる」ような暑さの中で、何かの用事で屋外を歩いていたとします。そして時折、砂漠中のオアシスを求めるような気持ちで街角の日陰に逃げ込む。するとどうでしょう、その日陰の範囲内が思ったよりも涼しいということに気が付きませんか。
 浅学の私です。気象についても例に漏れず少しの理解もないのですが、普段の暮らし方から推測するに、この暑さの原因の大部分は、凶悪な太陽光線が占めているのではないかと思うのです。日向と日陰の、地獄と天国ほどに対照的な快さの違いに気づいてしまうと、そう考えてしまうのも無理はないでしょう。人の地肌をも焼き焦がす何とも暴力的な夏の熱光線によって、大気も地面も熱せられてしまうのでしょう。しかも、性質の悪いことに、地面に反射する日光という飛び道具まで持っているというじゃありませんか。何とも悪いヤツです、太陽光は(海流や風が云々という揚げ足取りはやめてください。少しくらい自分の生活のスケールで考え事をさせてください)。
 さて、それで我が家に話を戻しましょう。上記のうち、ポイントは二つです。
①私の部屋は日の出から日の入りまで常時太陽光線が射し込む。
②「うだる」ような暑さの原因は太陽光線。
以上から導き出される結末とは、つまりこういうことです。私の部屋は物凄く暑い。もうホント、凄絶に暑い。それは「うだる」を通り越して「死ぬ」ような暑さです。
 さらに具合の悪いことに、我が家のエアコンは壊れています。厳密にいえば、壊れたのはエアコンではなく、エアコンのリモコンになるのですが。新しい電池(この電池は、新潟無機終焉都市の大手家電販売店のどこにも取扱いがなかったので、わざわざ通販で取り寄せたものです。商品自体の代金よりも送料が高くつきました)を入れても反応をしない。嗚呼、この文明社会に生れ落ちて、加えてこの酷暑の最中、空調も満足に使えずに過ごさなきゃいけない時間の全く惨めなこと!
 仕方がないので、家に居なきゃいけないときは、パンツ一丁の我呼んで「坂口安吾スタイル」を貫いて、できるかぎり動かず、二台の扇風機から出る風を一身に受けて忍んでいます。それでもちっとも快適でないのは、熱光線を一日中受けて育った熱気が部屋に充満しているからで、ちょっと動くだけでも汗がじわりと湧いてくるのです。最低限の家事をする気も起きず、御不浄に行くのにも決死の覚悟。今の我が家は安らぎを失い、それでも眠る場所はここしかないので、しばらくしたら寝ようとするのですが、暑さと諸々の煩わしさで私は焦燥のようなものに駆られているので、ちっとも寝つけません。やっと眠りに落ちても、今度は朝目覚めるのがいつもよりも早くなるのです。「休息」とはどういう感覚だったろうか。
 こんな家にいたら体調を崩してしまいそうなので、夏季休暇が始まってから、日中はひたすら学校に通うことにしています。すべては公共の冷房を求めてのことです。今まで、できるだけ離れたかった学校という場所を、よもやここまで重宝に思うことがあろうとは。
 私は主に、学校が開放しているとある一室に、朝から晩まで籠城をしています。冷房も正常に動く(最近の私は空調が正常に作動していることだけで感動してしまう)し、インターネットにつながるコンピュータもある。そして何より、夏休みの今の時期に、図書館などではなくわざわざこの部屋を訪れる人間は他にはいなく、果たして、私は毎日この一室を独占しているようなかたちなのです。時々、飲み物などを買いに校内をうろついたりしますが、下駄を響かせて(私は最近下駄ばかり履いている)、誰の姿もない閑とした学校を歩いていると、なんだか世界に自分だけが取り残されているような気分に浸れて、なんとなく気持ちがいい。
 こういう日暮らしに快適な場所があるだけ、我が家に帰るのが憂鬱になってくる。食う寝るところは、あくまで自宅である。日が沈んできた辺りに荷物をまとめて家に帰れば、玄関を開けて一歩踏み入ってすぐに感じるムッとした熱気に、一日の終わりを台無しにされている。いっそ、本当に学校に住んでしまおうかなどと考えています。巷では、がっこうぐらし!が流行っているということではないか。
 「夏」という言葉には、どこかノスタルジックで美しい響きがありますが、それはあくまで思い出の中の「夏」に限られてきます。思い出に暑さの感覚などはない。それに比べて、現実の夏の暑くて湿っぽくて汗臭いこと!
 私が子供の頃大好きだった(それはつまり今も大好きということになりそうだが)「ポンキッキーズ」というTV番組のコーナーで、大江千里の「夏の決心」という歌が使われていました。その歌のサビの歌詞が今でも印象的で。

 夏休みはやっぱり短い
 やりたい事が 目の前にありすぎて


 この歌詞を、自分のチャイルドフッド、つまり思い出の夏休みに重ねて、聴くたびにセンチメンタルになるような時期がありましたが、今の私にとっては、夏休みは早いところ終わってほしいものの一つのように分類され、実にこの歌詞通りに事が運んでくれれば願ったり叶ったりなのです。そういえば、あの頃の私はいくら外が暑くてもとにかく元気だった気がします。
 聞くところによると、我が国の夏の気温は、ここ五十年くらいでほぼ横ばいに推移しているらしいですね。「地球温暖化」とは、「記録的な猛暑」とは。マス・メディアはやっぱりいい加減なことを大袈裟に脚色して日々唾を飛ばしているということでしょうか。
 それにしても、実際の体感としては、年々夏の暑さは厳しくなっているような気がします。私が冷房に慣れて暑さに弱くなったというだけですかね。果たして私は文明を使って生きているのか、それとも文明に生かされているだけなのか。文明を前提にして生きる。自分は案外、全身に管を入れられても生きていたいなんて思い始めてもおかしくないかもな、などとひとり苦笑いしながらも、私はいまこの時も空調の聞いた部屋で過ごしている。










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筆者紹介

シバケン-いかれたNeet-

Author:シバケン-いかれたNeet-
Sex:\(`・ω・´)
Work:堕医学生
Base:新潟死期終焉都市

趣味はお散歩、特技は悪だくみ

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