野良犬の生活

部活もバイトもやっていない堕医学生の暮らしを記憶するレポート

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

俺の第110回医師国家試験(これからの医学生へ)

 第110回医師国家試験を受験してきた。
 まだ公式解答も出ていないし、合否も全く分からないので、あまり歯切れのいいことは云えないが、解いていた手応えとして、まあ、壊滅はしていないと思われるので、おそらくは大丈夫なはずである。
 さて、卒業が決まり、この一世一代の大勝負も終わった今、いよいよ私の堕医学生としての仕事はすべて片付いたということになる。これからしばらくの間は、最早「堕医学生Neet」でもなく、ただの「Neet」として生きる日々である。
 ところで、私は医学生ブロガーである。だが、最近は医学生らしい記事はとんと書いていない。そういう記事は、他のたくさんの同業者が書いているから、別に私が書く必要はないわけだ。
 だが、国家試験、つまり6年間の堕医学生生活でいちばん大きな勝負のことは、流石に無視することはできない。だから簡単に、私が国家試験を受けた感想等を、ここに書き留めておくことにした。ただ書くのも芸がないので、なるべく、これからの医学生たちの参考になってくれるように、メッセージのようなものも織り交ぜたい。おそらく、このブログを読んでいる医学生はそれほどいないと思うが、偶然これを目にした時、少しでも参考になるようなものがあったら、他の人にも広めてみるといいだろう。
 なお、以下はあくまで私個人の感想である。もっともらしい講評や今後の対策を求めるならば、各予備校や穂澄氏など、プロの人間の元に駆け寄るのがいいだろう。


◇前提:勉強時間

 私は国家試験の対策を第5学年のうちから少しずつ始め、第6学年への進級時にさらに本腰を入れるように進めていた。だから、大体2年間を対策に充てたわけである。それなりに長めの計画だと思う。
 私は短期間にガーっとやるのが苦手な(というか体力がもたないからできない)性分なので、最初からこのような長期計画を取るつもりでいた。全日程を長めに設定した分、1日1日の仕事量は少なかった。だから、大まかに決めていた勉強のノルマは日中のうちに終わらせて、夜は本を読んだりしてゆったり過ごしていた。
 夜遅くまで勉強はしたくなかった。1日、2日くらい、たまにはしたが、それを続けてしまうと、勉強というものに嫌気が生まれてきそうだったし、なあなあでやって、勉強したつもりになりそうだと思った。そういうことは避けたかった。

 国家試験本番に向けて、私は自分の時間を以上のように使ったが、他の人たちがどうだったのかは、果たして分からない。でも一つだけ分かるのは、時間の適切な使い方は、人それぞれで全く違うということだ。私については、自分には長くて平坦な時間が適していると思った、ただそれだけの話である。
 これからの医学生の皆さんが、先輩から、例えば「国試勉強は夏からでも間に合う」とか、そういった話を耳にした時、その話を真に受けるのだけはおよしなさい。その話中の勉強期間が短くなれば短くなるほど、真に受けるのはおよしなさい。そこで話されることは、その先輩だけに当てはまることで、それがそのままあなたも当てはまるというものでは決してない。

 で、国家試験の勉強を始めるにあたって、まずは自分にはどのくらいの勉強が必要であって、そこまで達するにはどれくらいの期間を要するのか、大体の計画、見通しを持っておくことを、私は薦めたい。
 計画と云っても、別にガッチリ決める必要はない。むしろガチガチの計画の方が失敗することが多い。だから、大まかに「この3日間で循環器のクエバン終わらせよっかな」くらいに思っていればいい。
 計画が遅れたところで、慌てる必要もない。遅れたら遅れたで、また違った計画を立てればいいだけだ。計画は状況によって変わるものだから、それに狂いが出た際は、とりあえず現在の状況を再確認、そして再構成してみるといいだろう。状況が見えて、何をすればいいかが分かると、意外とストレスもかからない。国家試験の勉強はメンタル面も重要だから、勉強に取り組んでいる間は、できる限り感情的にはならない方がいいと思う。


◇前提2:勉強方法

 国家試験に向けて、私が使った教材は
・クエスチョンバンク全冊
・イヤーノート
・レビューブック必修
・病気が見える 婦人科・産科


である。
 大半の人がやっているネット講座、私はやらなかった。そもそも私は紙を読んで勉強したい人間だし、パソコン―普段、ブログを書いたり、アニメを見たり、“This video has been deleted.”の文言に頭を抱えているもの―の前で勉強は、もう絶っっっっ対にできないと思っていたからだ。
 イヤーノートを読んでクエバンを解くということをメインにやっていた。この時、イヤーノートを自分だけの辞書みたいにしたいなーと思い、マーカーを引く以外に、空いているスペースに補足を書き込むようにしていた。
 例えば、「拘束性換気障害」と書いてあったとする。拘束性換気障害と云ったら、「%VC<80」だなということはすでに分かっている。だが、その分かりきっていることも一々書き足した。分かりきっていることを、さらに分かりきっていることにしたかった。


160209_110413.jpg


 もう一つ私の武器になったのが、診療科ごとのメモ帖。絶対に憶えるべき基本的事項の他、「ええーっマジでー!」と思ったことや、いつまで経っても覚えられないこと、クエバンで何度も間違ったことなどを、逐一書き留めたのをまとめたものだ。これはイヤーノートでカバーできないマイナー科の勉強で役に立ったし、見直すのにも便利だった。


160209_110733.jpg


 また、マイナー対策ということでいったら、イヤーノートのアトラスも便利だった。マイナー科は画像が特徴的な疾患が多いから、各疾患のページに基本的なことを書き込んで、簡単な参考書のようにした。


160209_111248.jpg


以上のようなことをして、私が目指していたのは、「みんなが知らないことを知っていること」ではなくて、「みんなが知っていることを確実に知っていること」だった。つまり、基本を大事にした。基本が身についていれば、その後に続くような発展的な知識も吸収しやすくなるだろうし、応用も利くようになるだろうと考えたのだ。




 さて、このような前提条件を引っ提げて、国家試験本番に臨んだ。その中で思ったことがいくつかある。


①輸液、抗菌薬―お仕事に踏み込んできてる?

 これは他の多くの受験者も云っていることだと思うが、第110回では、輸液、抗菌薬をテーマにした問題が、だいぶ踏み込んだ内容になっていた。最早、「細胞外液補充したいから・・・b.輸液!」とか、「細菌性感染症だから・・・d.抗菌薬!」という答え方はできなくなっている。
 輸液、抗菌薬と聞くと、研修医のお仕事じゃないかなーと思わなくもないが、国試合格後に始まる仕事への取っ掛かりを作ってほしかったのかしらん。
 先輩から、「本番前に『内科レジデントの鉄則』とか、読んだ方がいいよ」というアドバイスをもらったにも関わらず、それに従わなかったことを後悔した。
 これからの医学生の皆さんは、もしかしたらそういう簡単な教科書も読んでみた方がいいかもしれない。もちろん、イヤーノートや各予備校の講座がそれに適応したものになる可能性もないわけではないけど。


②模試を受けててよかった~

 私は、本番前最後の第4回テコム模試だけ受けた。その時によく分からなかった事柄について、簡単に見返しておいたのだが、それをしてよかったと思った。模試で出た問題や、模試で気がかりに思ったことは、成程、たしかに本番でも出るのだと感じた。もちろん全500問のうちの数問くらいだが、そういうところで、余裕はどんどん稼いだほうがいいと思う。模試は最低一度は受けるといいだろう。


③試験期間中も見直す

 もう使い古された云い方だが、これは真実味がある。事実、初日で出題されたテーマは、2日目でも出される。結構出される。それを分かっていたのに、あまり真面目に見直しをせずに、また同じテーマが分からなかった自分の迂闊さ加減を心の底から呪う・・・。
 終わってから云うのはだいぶアレだが、国家試験は3日あると思わずに、1日+1日+1日と思うのがいいかもしれない。それで、「初日は2、3日目の模試」、「2日目は3日目の模試」くらいに認識するとよかったのかもしれない。模試だと思っていたら、少しは見直す気にもなれるだろう。




 他にも色々と思うところはあったが、それはあくまで個人的なことで、これからの医学生の皆さんにはあまり参考にはならないだろうから、このくらいに留めておく。
 さて、最後に、顔も見知らぬ後輩たちに云っておきたいことがある。合否も決まってないのに、こういうことを云うのは少し気が引けるが、一度でも国家試験を受けた者からの助言の一つとして聞いていただきたい。


◇国家試験は楽じゃない

 国家試験は、本番だけでなく、そこまでに至る準備期間もすべて含めて国家試験なのである。そして、国家試験で本当に辛いのは、その準備期間である。その長い準備期間と比べると、3日で終わる本番などは、はるかに軽いものだ。事実、本番の3日間は意外とあっけなく終わる。
 試験を控える重圧、勉強が進まない葛藤。それらの不安や苦しみは、すべて準備期間に襲ってくる。しかも、何度も、何度も。計画とか効率とかでうわべを囲っても、それらを貫いて内面を刺すものはたしかにある。
 でも、誰だってそういう思いをしながら国家試験に向かっているはずだ。楽な道など、どこにもない。
 だから頑張るしかない。精神論はあまり好みではないが、事実、能力や計算だけでは乗り越えられないような部分があるのだ。だから、頑張るしかない。
 頑張ろう。皆さんの根幹にその思いがあったなら、それを絶対に枯れさせないでください。その思いが、すべての原動力です。頑張れ。


  1. 2016/02/10(水) 19:00:00|
  2. 日記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<先に書く“あとがき”―日常系赤面ブログ「野良犬の生活」3rd.Anniversary | ホーム | 3月28日医大生ブロガーオフ会参加できません!>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://shibakeneet.blog.fc2.com/tb.php/658-c95100c3
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

筆者紹介

シバケン-いかれたNeet-

Author:シバケン-いかれたNeet-
Sex:\(`・ω・´)
Work:堕医学生
Base:新潟死期終焉都市

趣味はお散歩、特技は悪だくみ

筆者結語

日常系赤面ブログ「野良犬の生活」を応援していただきありがとうございました

「野良犬の生活」の物語

 はじめましての皆さんへ

長い間ありがとうございました

レポート検索

最新レポート一覧

アーカイブ

2016 04 【1】
2016 03 【4】
2016 02 【4】
2016 01 【5】
2015 12 【12】
2015 11 【10】
2015 10 【14】
2015 09 【8】
2015 08 【15】
2015 07 【14】
2015 06 【11】
2015 05 【17】
2015 04 【12】
2015 03 【12】
2015 02 【9】
2015 01 【9】
2014 12 【8】
2014 11 【13】
2014 10 【22】
2014 09 【18】
2014 08 【2】
2014 07 【14】
2014 06 【13】
2014 05 【13】
2014 04 【22】
2014 03 【17】
2014 02 【28】
2014 01 【29】
2013 12 【28】
2013 11 【28】
2013 10 【29】
2013 09 【22】
2013 08 【20】
2013 07 【30】
2013 06 【18】
2013 05 【15】
2013 04 【19】
2013 03 【3】
2013 02 【6】

カテゴリ

コメント

トラックバック

メッセージ

質問・要望どんとこいです!

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。